市場
予報
ドル円は上げ一服も、136円台後半と本日高値圏=NY為替後半
NY時間の終盤に入ってドル円は上げを一服させているものの、136円台後半と本日高値圏で推移している。きょうもドル円は買いが継続し、一時137円台を回復した。ドル買いが加速しており、ドル円を140円に向かって押し上げているようだ。上値では本邦輸出企業の売りオーダーも観測されているものの、ファンド勢や個人投資家の買いがそれを吸収している模様。 ドル買いについては、米固有のニュースというよりも、欧州とアジア経済が直面している困難を反映しているとの指摘も出ている。不動産バブル崩壊や厳しいゼロコロナ政策で中国経済は低迷を余儀なくされ、英欧ではガス危機や生活危機が叫ばれている。 米国でもリセッション(景気後退)への懸念が高まっており、来年の利下げ観測も台頭しているが、景気後退に陥っても他国ほど深刻な状況にはならないとの見方も強い。消去法的にドルに資金が流れているようだが、今後の米経済指標が非常に悪い内容でなければ、ドルは直近高値を固める可能性が高いとの声も聞かれる。 ドル円は本日の上げで21日線を完全に上放れており、来週以降140円を本格的に試しに行くか注目の展開を見せている。 ユーロドルは売りが強まり、1.0035ドル近辺まで下げ幅を拡大。再びパリティ(1.00)割れをうかがう展開となってきた。市場が金利差に着目した動きから、景気への懸念に焦点をシフトする中で、ガス危機が叫ばれているユーロ圏経済にはネガティブな見方が強い。 前日に7月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)の確報値が発表されていたが、前年比8.9%に上昇していた。ただ、市場からは、ピークにはまだ達していないとの指摘も出ている。ガソリン価格は下がり始めているものの、ガスの卸売価格の高騰が続いており、HICPは10月に10%までの上昇が見込まれ、そこでピークを付けるという。そのような中、市場では9月のECB理事会では引き続...
ポンドは歴史的に割安に見えるとの指摘も=NY為替
きょうの為替市場はドル買いの勢いが加速する中、欧州通貨に見切り売りが強まっている。その中でも特にポンドの下げがきつく、ポンド円は161円台に下落している。ドル円の上昇で下値をサポートされているものの、21日線で跳ね返られた格好となっており、下値警戒感は根強い。 東京時間の早朝に8月調査分の英GfK消費者信頼感指数が発表されていたが、マイナス44と過去最低となっていた。高インフレによる生活危機が叫ばれる中で英消費者のセンチメント低下が顕著になっている。 ただ市場からは、ポンドは適正水準から10%以上過小評価されており、ここ数十年で稀に見る低水準であることから、割安との指摘が出ている。バリュエーションがこの水準に達した後の5年間の平均リターンは約17%だという。GBP/JPY 161.69 USD/JPY 136.85 GBP/USD 1.1816MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
NY時間に伝わった発言・ニュース
※経済指標【カナダ】小売売上高(6月)21:30結果 1.1%予想 0.3% 前回 2.3%(2.2%から修正)(前月比)結果 0.8%予想 0.8% 前回 1.9%(コア・前月比)※発言・ニュースバーキン・リッチモンド連銀総裁・FRBはインフレを目標2%に抑えることを約束。・インフレを2%に引き下げるために必要なことをする。・インフレは緩和されるが、跳ね回る可能性もあると予想。・インフレ2%への道筋に景気後退のリスクあり。・バランスシートが縮小するにつれて、利回りが上昇することを期待。・バランスシート縮小に伴い、金融条件の引き締めが予想される。・FRBはインフレに非常に真剣に焦点を合わせている。・非常に高いインフレで強い経済を維持することはできない。
19日の為替市場の四本値(ポンド円・豪ドル円・カナダ円)
ポンド円 豪ドル円 カナダドル円始値 162.12 93.98 104.94高値 162.84 94.56 105.62安値 161.64 93.83 104.82終値 162.05 94.17 105.38
19日の為替市場の四本値(ドル円・ユーロドル・ユーロ円)
ドル円 ユーロドル ユーロ円始値 135.89 1.0088 137.10高値 137.23 1.0096 137.96安値 135.72 1.0032 136.94終値 136.97 1.0037 137.56
為替相場まとめ8月15日から8月19日の週
15日からの週は、ドル高が進行した。週央の米FOMC議事録をにらんで神経質な展開がみられたが、議事録公表後にはドル高の動きが鮮明となった。議事録では、多くが必要以上に引き締めるリスクを認識していることが示されたほか、利上げペースが遅くなる可能性を見ていることも明らかとなった。市場は当初、ドル売りに反応したが、一連の米金融当局者の講演などでは積極的な利上げ姿勢には変化は見られなかった。米債利回りの上昇とともに、ドル円は137円付近に上昇。ユーロドルは1.00台、ポンドドルは1.18台へと軟化。豪ドル/ドルは中国経済指標の弱含みもあって一時0.69台割れ水準に下落。米経済指標はセンチメント系に回復の動きがみられる一方、住宅関連指標は引き続く弱含んだ。短期金融市場では次回9月FOMCでの利上げ幅について、50bpが6割、75bpが4割程度を織り込んでいる。前週に発表されたインフレ指標の伸び鈍化の後にしては75bp利上げ観測は根強い状況となっている。来週後半のジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長講演が次の焦点となっている。(15日) 東京市場は、静かな週明け相場。ドル円は午前に132.92付近まで軟化したが、午後には133円台前半に下げ渋っている。米10年債利回りが小幅に低下したことがドル売りに、日経平均が300円超と大きく上昇したことがリスク選好の円売りに。ユーロドルは1.0230台から1.0270付近での揉み合いに終始。オセアニア通貨が軟調。午前に発表された中国の小売売上高、鉱工業生産、不動産投資などがいずれも予想を下回ったことが中国景気への警戒感につながった。豪ドル/ドルは0.71台前半での揉み合いを下放れて0.70台後半へと軟化、豪ドル円は95円付近から94円台半ばへと下落した。 ロンドン市場は、リスク警戒のドル買い・円買いの動き。ドル円が133円台前半から半ばで揉...
CFTC建玉報告 主要通貨 ファンド勢は円の売り越し減少
IMM通貨先物8月16日主要国通貨 円の売り越し増加円 28891枚の売り越し 3859枚の売り越し増ユーロ 42784枚の売り越し 8248枚の売り越し増ポンド 33109枚の売り越し 1359枚の売り越し減スイスフラン 5096枚の売り越し 4686枚の売り越し減ICEドル指数 37961枚の買い越し 676枚の買い越し減レバレッジド・ファンズ8月16日主要国通貨 円の売り越し減少円 11642枚の売り越し 2261枚の売り越し減ユーロ 34254枚の売り越し 7714枚の売り越し増ポンド 35148枚の買い越し 5385枚の買い越し増スイスフラン 78枚の売り越し 1512枚の売り越し減
確率的には「再度140円を試しに行くか注目」といった印象
※今週から9月末、10月末の確率でお伝えします 今週はドル買いが復活し、ドル円も一時137円台まで戻している。ただ、FRBの利上げサイクルもある程度見えてきた中で、金利差に着目した取引は以前ほど活発化していない。リセッション(景気後退)を警戒したリスク回避のドル買いが中心といったところのようだ。 来週以降、再度140円を試しに行くか注目される。ただ、以前ほどの円安のフォローがないことは留意したい。来週以降、9月末までに140円に到達する確率は55.1%程度に上昇。10月末までであれば、63.2%といったところだ。 ドルに対する活発な需要は一時期よりは後退しているものの、ドルに代わって買える通貨があるかというと、そうではないようだ。特に主要なカウンターパートである欧州通貨に信頼感がない。欧州ではガス危機、英国では生活危機が警戒される中、ユーロもポンドも買えない。日銀は全く動く気配がなく、その必要もない中で円も買えない。人民元はそもそも柔軟性がなく、信頼感のある投資対象ではない。 年末にかけて世界的にリセッション(景気後退)への警戒感が高まる中で、結局、ドルを保有して置くしかない状況ではある。景気後退に入ったとしても、米国が一番傷が浅いと見られているようだ。なお、景気後退入りの確率は40%-50%程度と見られている。 今週は7月分のFOMC議事録が公表されていた。慎重さも垣間見せるヘッドラインが流れたことから、為替市場はドル売りの反応を示したものの、FRBのタカ派姿勢に変化はなく、一時的な動きに留まっている。短期金融市場でも9月FOMCに対する見方に変化はなく、0.50%ポイント利上げの確率が60%、0.75%ポイントは40%程度で変わらずとなっている。 来週は通称ジャクソンホールと呼ばれているFRBの年次総会が開催される。26日金曜日にパウエルFRB議長のスピーチが予定され...
本日の予定【発言・イベント】
10:30 豪賃金指数(第2四半期)12:00 オアNZ中銀総裁、記者会見22:30 ボウマンFRB理事、金融サービスとテクノロジーについて講演(質疑応答あり)18日2:00 米20年債入札(150億ドル)3:00 米FOMC議事録(7月26日-27日開催分)3:20 ボウマンFRB理事、米経済について講演(質疑応答あり)6:10 オアNZ中銀総裁、財政委員会出席米主要企業決算ターゲット、ロウズ、シスコシステムズ、アナログデバイセズ※予定は変更することがあります
これからの予定【経済指標】
【香港】雇用統計(7月)17:30予想 N/A 前回 4.7%(失業率)【ユーロ圏】ユーロ圏実質GDP(改定値)(2022年 第2四半期)18:00予想 0.7% 前回 0.7%(前期比)予想 4.0% 前回 4.0%(前年比)【南アフリカ】小売売上高(6月)20:00予想 0.6% 前回 0.1%(前年比)【米国】MBA住宅ローン申請指数(08/06 - 08/12)20:00予想 N/A 前回 0.2%(前週比)小売売上高(7月)21:30予想 0.2% 前回 1.0%(前月比)予想 0.2% 前回 1.0%(コア・前月比)企業在庫(6月)23:00予想 1.4% 前回 1.4%(前月比)※予定は変更されることがあります。
ドル円は上下動、利上げ発表後のNZドルの上値は限定的=東京為替概況
17日の東京外国為替市場でドル円は133.43円付近まで水準を切り上げた後、133.91円付近まで弱含んだが、方向感は限定的。積極的な米利上げ観測が根強い反面、米経済の縮小継続や、インフレ率のピークアウトも想定されているため、今月のドル円は調整安が一巡した後のもみ合いを続けている。 ユーロ円は136.71円まで強含んだ後、136.27円付近まで水準を切り下げた。低下する5日移動平均線が抵抗となって戻りが重くなっている。ただ、下げた後には切り返しており、東京時間帯はほぼ横ばい。 豪ドル円は93.79円付近まで軟化。4-6月期の豪賃金の伸びが市場予想に届かなかったことが嫌気された。ただ、午後に入って94円前半へ下げ幅を縮小している。 NZドル円は85.51円付近まで上昇。NZ中銀は市場予想どおりに0.50%の利上げを決定し、政策金利を3.00%とした一方、金融政策報告(MPS)で政策金利見通しを引き上げたことが買い手がかりとなった。ただ、MPSで利上げ打ち止めの水準も示されているなかでNZドルの上値を追う動きは見られず。 MINKABU PRESS
【本日の見通し】米小売売上高に注目
【本日の見通し】米小売売上高に注目 前日の海外市場では、みずほ銀行の当座預金の一部にマイナス金利が適用されていると報じられたことなどから、円売りの動きとなって、ドル円は134円60銭台まで上昇した。 その後は134円台前半から半ばでの推移を見せている。今日の東京市場では134円台を中心とする動きとなりそうだ。 ユーロドルは海外市場で、1.01台前半まで下落したものの、売り一巡後は1.01台後半まで上昇した。その後は小動きで推移している。 今日は21時半に7月の米小売売上高の発表がある。市場予想を上回るとドル買いに、予想を下回るとドル売りに傾きやすい展開か。 他には今日は18時にユーロ圏第2四半期GDP改定値の発表もある。明日午前3時には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月26~27日分)も発表される。 MINKABU PRESS
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