市場
予報
ユーロ圏の成長はウクライナ危機の影響を徐々に受ける=NY為替
ユーロドルは日本時間0時のロンドンフィキシングを通過した辺から戻り売りが優勢となり、この日の米消費者物価指数(CPI)の発表を受けた上げを帳消しにしている。米CPI発表直後は1.09ドル台に戻す場面が見られたものの、現在は1.08ドル台半ばに値を落としている。FRBの積極引き締めとドル高への期待が高い中で、ユーロドルは依然として上値が重いようだ。 2月と3月のユーロ圏の指標は、ユーロ圏経済がウクライナ危機の初期の影響に対して耐性があったことを示唆しているが、これを危機の影響が限定的であることの証拠と解釈すべきではないとの指摘が出ている。危機と制裁による混乱が毎月生産に影響を与え、エネルギーと食品価格の高騰が家計の購買力を低下させ、成長は減速するとしている。危機が成長に与えるマイナスの影響を示す証拠は、時間の経過と伴に現れるという。より重要なポイントは、夏以降の成長見通しの悪化により、最終的にECBが利上げサイクルの開始を延期する可能性があることだという。EUR/USD 1.0853 EUR/JPY 135.89 EUR/GBP 0.8327MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
英雇用統計はひっ迫を示すも、勢いが増すことはないとの指摘も=NY為替
NY為替市場は朝方の米消費者物価指数(CPI)を受けてドル売りが優勢となっており、ポンドルも買い戻しが出ている。一時1.3055ドル付近まで上昇する場面も見られた。 この日は英雇用統計が発表され、2月に続いて労働市場のひっ迫を示していた。しかし、この傾向が勢いを増すことはないというシグナルも発せられているという。失業率の低下と過去最高の求人を通じた労働需要のひっ迫が何カ月も続いた後、失業率、求人とも安定化の兆しを見せ始めているという。足元の英労働市場は非常にタイトな状況を示しているが、ひっ迫感はピークを迎えつつあるとの見方を再確認させるものだとしている。賃金の伸びについては、継続的な賃上げが英中銀を5月の追加利上げに向かわせると考えるが、それはインフレ上昇による打撃を相殺せず、所得への圧迫は英中銀の予想よりも大きくなる可能性もあると指摘している。 ポンドにとってはネガティブな状況だが、ここ数日1.30ドルを割り込むと買い戻される展開が続いている。この3日間のチャートのローソク足はいずれも下ひげを付けており、テクニカル的には一旦リバウンドが期待される形状が示現している。明日は消費者物価指数(CPI)を始めとした一連の英物価統計が公表されるが、内容次第では買い戻しが強まるのではとの期待も一部ではあるようだ。英ILO失業率(12-2月平均)15:00結果 3.8%予想 3.8% 前回 3.9%週平均賃金(除賞与・12-2月平均)15:00結果 5.4%予想 5.4% 前回 4.8%(前年比)GBP/USD 1.3040 GBP/JPY 163.20 EUR/GBP 0.8332MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ドルを過大評価、ユーロを過小評価と見る投資家は減少=NY為替
朝方に発表になった3月の米消費者物価指数(CPI)を受けてNY為替市場はドル売りが優勢となっており、ユーロドルも買い戻しが出ている。一時1.09ドル台まで買い戻される場面も見られた。しかし、上値は依然として重く、1.08ドル台に再び戻す展開。 米大手銀の調査によると、4月にドルが過大評価され、ユーロが過小評価されていると考える投資家が減少していることが明らかとなった。ドルが過大評価されていると答えた投資家の割合は23%で、3月の調査から9%ポイント減少した。一方、4月に入ってユーロが過小評価されていると答えた投資家は約8%で、3月から10%ポイント低下し、2018年8月以降で最も低い水準となっている。EUR/USD 1.0884 EUR/JPY 136.19 EUR/GBP 0.8342MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
米CPIを受けてインフレのピークアウトへの期待高まるも、ドル買いは根強い=NY為替前半
きょうのNY為替市場でドル円は125円台前半で推移している。朝方に発表になった3月の米消費者物価指数(CPI)を受けて為替市場はドル売りが優勢となり、ドル円も戻り売りに押された。米CPIは総合指数は予想を若干上回ったものの、エネルギー・食品を除いたコア指数は予想を下回る結果となった。 今回の米CPIに市場からは、インフレのピークアウトへの期待が高まっている。夏までにCPIはピークに達し、個人消費支出デフレータ(PCE)は6%ー7%の間のどこかでピークを迎え、今年後半から来年にかけて3%―4%まで下がることが期待できるとの見解も聞かれた最近の米インフレの急上昇でFRBの金融引き締めへの期待を高めている。FRBは前回の会合で利上げを開始し、年内はさらに加速度的に引き締めを行う姿勢を示唆しているが、若干緩むのではとの期待にもつながっているようだ 今回の米CPIの発表を受けて米国債利回りが急低下しており、ドル円も125円台半ばから一時124円台に下落する場面が見られた。ただ、しばらくはFRBのタカ派姿勢に変化はないとの見方は根強く、ドル円も124円台では押し目買いも見られている。 ユーロドルはこの日の米CPIを受け1.09ドル台に戻す場面が見られたものの、買戻しの流れを維持できずに1.0835ドル付近まで下落する場面が見られた。FRBの積極引き締めとドル高への期待が高い中で、ユーロドルは依然として上値が重いようだ。 2月と3月のユーロ圏の指標は、ユーロ圏経済がウクライナ危機の初期の影響に対して耐性があったことを示唆しているが、これを危機の影響が限定的であることの証拠と解釈すべきではないとの指摘が出ている。危機と制裁による混乱が毎月生産に影響を与え、エネルギーと食品価格の高騰が家計の購買力を低下させ、成長は減速するとしている。危機が成長に与えるマイナスの影響を示す証拠は、時間の経過...
明日はカナダ中銀の政策委員会 大幅利上げが有力視=NY為替
きょうのカナダドルは堅調な値動きをしており、ドル円の下げにもかかわらず、カナダ円は99円台での推移を続けている。原油相場が101ドル台まで再び上昇しており、カナダドルをサポートしているようだ。 明日はカナダ中銀の金融政策委員会が予定されおり、0.50%の大幅利上げが見込まれている。その場合、政策金利は1.00%まで上昇。また、バランスシート縮小も同時に発表し、5月からの開始を打ち出して来るとも見られているようだ。インフレの急上昇、3月の失業率の記録的低下、FRBによる5月FOMCでの大幅利上げが見込まれる中、カナダ中銀も行動を起こすと見られている。一方、大幅利上げは今回限りで、6月から10月にかけては0.25%の通常利上げが続くとも見込まれている模様。 金融政策報告書(MPR)では、インフレ見通しが上方修正され、成長見通しはほぼ安定的に推移すると予想してくる可能性も見込まれている。 ただ、市場は大方織り込んでおり、カナダドルがどう反応するかは未知数。USD/CAD 1.2612 CAD/JPY 99.28MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ドイツZEW調査、ウクライナ危機による金融市場の悲観的な見方を表す=NY為替
きょうのユーロ円は戻り売りが優勢となっており、135円台に値を落としている。米消費者物価指数(CPI)を受けてドル円の上げが一服しているほか、ユーロ自体が依然として上値の重い展開となっており、ユーロ円を圧迫している。 この日は4月調査分のドイツZEW景況感指数が発表になっていたが、ー41.0と予想ほどの落ち込みではなかったものの2カ月連続のマイナスとなった。ウクライナ危機が2つの理由から金融システムに悪影響を与えていることを示唆しているという。第1に、この危機は特に欧州に集中的に不確実性を与え、地政学リスクを大きく高めている。第2にユーロ圏経済をスタグフレーション、あるいはそれに近い状態に追い込み、ECBを非常に困難な状況に陥らせたことだという。 一方、良いニュースとしては、4月はインフレ期待が急激に低下していたことで、これは恐らく原油と天然ガス価格の下落によるものだとしている。 なお、ZEW景況感指数は金融市場の専門家に対するアンケート調査。ドイツZEW景況感指数(4月)18:00 結果 -41.0予想 -48.5 前回 -39.3EUR/JPY 135.79 USD/JPY 125.29 EUR/USD 1.0838MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
12日の為替市場の四本値(ドル円・ユーロドル・ユーロ円)
ドル円 ユーロドル ユーロ円始値 125.37 1.0884 136.45高値 125.76 1.0903 136.65安値 124.77 1.0821 135.54終値 125.38 1.0828 135.75
NY時間に伝わった発言・ニュース
※経済指標【米国】消費者物価指数(3月)21:30結果 1.2%予想 1.2% 前回 0.8%(前月比)結果 8.5%予想 8.4% 前回 7.9%(前年比)結果 0.3%予想 0.5% 前回 0.5%(コア・前月比)結果 6.5%予想 6.6% 前回 6.4%(コア・前年比)※発言・ニュース米10年債入札結果最高落札利回り 2.720%(WI:2.690%)応札倍率 2.43倍(前回2.47倍)ブレイナードFRB理事・バランスシート縮小はできるだけ早く決定。・バランスシート縮小は6月に始まる可能性。・食品とエネルギー価格の上昇は特に痛い。・インフレ抑制が最も重要な課題。・労働力人口の回復に励まされる・需要が緩やかになれば、供給制約も緩和される。・物価が下がっても回復が続くと予想。・企業が求人件数を削減する余地は十分にある。・ウクライナ危機後の新常態に確信を持つには時期尚早。・中立金利は歴史的に低い水準で推移する可能性。ブリンケン米国務長官・ウクライナで化学兵器がすでに使用されたかは確認できない。・ロシアは暴動鎮圧剤を使用する可能性。OPECが今年の世界石油需要見通しを下方修正 OPECが本日月報を公表しており、ロシアのウクライナ侵攻が石油の需要と供給の両方を世界的に押し下げるとの見方を示した。OPECが現在の生産方針を転換する必要性はほぼないとも示唆した。エネルギー危機は深刻化しつつあるが、OPECは様子見を続ける姿勢。OPECは今年の世界石油需要見通しを日量41万バレル引き下げ、OPEC以外からの供給予測を日量33万バレル下方修正した。ロシアの生産量は従来予測を日量53万バレル下回るとみられている。
米CPIを受けてインフレのピークアウトへの期待高まるも、ドル買いは根強い=NY為替後半
NY時間の終盤に入ってNY為替市場はドル買いが強まる中、ドル円は125.30円近辺で推移している。朝方に発表になった3月の米消費者物価指数(CPI)を受けて為替市場はドル売りが優勢となり、ドル円も戻り売りに押された。米CPIは総合指数は予想を若干上回ったものの、エネルギー・食品を除いたコア指数は予想を下回る結果となった。 今回の米CPIに市場からは、インフレのピークアウトへの期待が高まっている。夏までにCPIはピークに達し、個人消費支出デフレータ(PCE)は6%ー7%の間のどこかでピークを迎え、今年後半から来年にかけて3%―4%まで下がることが期待できるとの見解も聞かれた最近の米インフレの急上昇でFRBの金融引き締めへの期待を高めている。FRBは前回の会合で利上げを開始し、年内はさらに加速度的に引き締めを行う姿勢を示唆しているが、若干緩むのではとの期待にもつながっているようだ ドル円も一時124円台に下落する場面が見られた。ただ、しばらくはFRBのタカ派姿勢に変化はないとの見方も根強く、また、本日は原油相場が100ドル台を回復しており、インフレへの懸念は根強い。ドル円も125円台に戻す動き。 ユーロドルはこの日の米CPIを受け1.09ドル台に戻す場面が見られたものの、買戻しの流れを維持できずに逆に1.08ドル台前半まで下落する場面が見られた。FRBの積極引き締めとドル高への期待が根強い中で、ユーロドルは依然として上値が重い。 2月と3月のユーロ圏の指標は、ユーロ圏経済がウクライナ危機の初期の影響に対して耐性があったことを示唆しているが、これを危機の影響が限定的であることの証拠と解釈すべきではないとの指摘が出ている。危機と制裁による混乱が毎月生産に影響を与え、エネルギーと食品価格の高騰が家計の購買力を低下させ、成長は減速するとしている。危機が成長に与えるマイナスの影響を示す...
朝のドル円は125円30銭台、米CPI後に大きく下げるも買い戻し=東京為替
朝のドル円は125円30銭台、米CPI後に大きく下げるも買い戻し=東京為替 海外市場では注目された米消費者物価指数の発表後に、ピークアウト感が強まりいったんドル売りが優勢に。しかし、124円台後半からの買い戻しが入っており、朝は125円30銭台での推移と、堅調地合いを維持している。USDJPY 125.36
12日の為替市場の四本値(ポンド円・豪ドル円・カナダ円)
ポンド円 豪ドル円 カナダドル円始値 163.37 93.01 99.25高値 163.63 93.81 99.48安値 162.80 92.83 99.00終値 163.00 93.47 99.16
東京市場 ピボット分析(主要国通貨)
東京市場 ピボット分析(主要国通貨)ピボット分析ドル円終値125.38 高値125.76 安値124.77126.83 ハイブレイク126.29 抵抗2125.84 抵抗1125.30 ピボット124.85 支持1124.31 支持2123.86 ローブレイクユーロドル終値1.0828 高値1.0903 安値1.08211.0962 ハイブレイク1.0933 抵抗21.0880 抵抗11.0851 ピボット1.0798 支持11.0769 支持21.0716 ローブレイクポンドドル終値1.3001 高値1.3054 安値1.29941.3099 ハイブレイク1.3076 抵抗21.3039 抵抗11.3016 ピボット1.2979 支持11.2956 支持21.2919 ローブレイクドルスイス終値0.9330 高値0.9345 安値0.92870.9412 ハイブレイク0.9379 抵抗20.9354 抵抗10.9321 ピボット0.9296 支持10.9263 支持20.9238 ローブレイク
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