講演前の調整に加え、予想に届かない伸びにとどまった米PCEデフレータの弱さもドル売りを誘った。NY時間の朝方まで戻り売りが優勢となり、136.30円付近ま
で値を落としていた。
講演テキストが報じられると、相場は荒れた動きに。パウエル議長はFRBは強力な手段を活用する、速すぎる緩和リスクを歴史が警告、引き締め政策は一定期間必要になる、全体的な焦点はインフレ率を2%以内に引き下げることなど、引き締めの継続を示した。
この結果を受けてドル高株安の動きが進み、ドル円も137円30銭台まで上昇。しかし、136円20銭まで一転して下落。このところのドル高に対する一服感などが出て売りが出た動き。
しかし一転して回復。高値を更新して137円40銭台に。その後少し調整も、引けにかけては再び上昇を見せ、137円60銭台まで上値を伸ばしてほぼ高値引けで週の取引を終えている。
ユーロドルも講演前にいったんドル売りが進んだ。ロンドン市場朝には調整もあって0.9950割れを付けていたが、その後じりじりとした上昇を経て,NY朝には1.0070台まで。講演直後のドル買いに1.0020割れも、一転したドル売りに1.0090前後まで上値を伸ばした。
その後はドル売りが進み0.9960割れまで。午後に入ってからは動きが落ち着き0.9960台を中心とした動きに。
ポンドドルもユーロドル同様にいったん上昇後大きく下げた。講演前に1.1880台を付けた後、1.1820台まで下げたが、その後いったんのドル売りに1.1900前後まで。その後はドル高が再び強まり1.1730台まで。対ユーロでもポンÐぽ売りが出るなど、軟調地合い。
ユーロ円は講演前のユーロ買いに137円台半ば超え。講演後のドル円の上昇に137円90銭台までさらに上値を伸ばした。その後はユーロ売りの動きもあって136円台後半下落も。引けに向けてドル円が上昇したことで137円10銭台で引けている。
MINKABU PRESS