週明けの為替市場は、ドル相場が高止まりしている。ドル円は142.65近辺まで下押しされる場面があったが、足元では143円台で底堅く推移。ユーロドルは1.0029近辺まで一時買われたあとは再びパリティ割れとなって0.9980台へと軟化している。先週末から一進一退の値動きとなっているが、水準的にはドル高を維持している。
短期金融市場では今週の米FOMCでの利上げ幅75bpを完全に織り込んでいる。織り込み度は75bpが80%程度、100bpが20%程度で落ち着いた推移。直近のインフレ指標が市場の期待ほどピークアウトの証拠とはならなかったことが大幅利上げの継続見通しを強めている。
週明けはバイデン米大統領関連の発言が報じられている。台湾問題について、前例のない攻撃があれば米軍は台湾を防衛すると表明。やや緊張感を高めた。一方で、中間選挙を控えて、パンデミック終了を宣言、インフレを抑制し、米経済がソフトランディングできるとの明るい見通しを示していた。
この後の海外市場では、英国がエリザベス女王国葬のため休場となる。参加者が少なく新規材料も乏しいなかで、ドル高圧力を基調とした値動きが続きそうだ。
経済指標の発表予定は、香港雇用統計(8月)、ユーロ圏建設業生産高(7月)、カナダ鉱工業製品価格(8月)、米NAHB住宅市場指数(9月)など。
発言イベント関連では、デギンドスECB副総裁、デコス・スペイン中銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁などの講演が予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明