リスク警戒の動きがどこまで続くのかが注目されるところとなっている。
週末にスイス当局主導の形で経営難が報じられていたクレディスイスをUBSが買収した。この買収よって同行が発行する170億ドル相当のAT1債が無価値になる措置が取られた。規定上ありうる措置とはいえ、本来AT1債よりも劣後するはずの株式に価値が残る形での異例の状況に、状況のひっ迫感が印象付けられ警戒感につながっている。
米国の中堅を中心とした金融機関動向などと合わせ、今後の状況に予断が許されない展開となっており、ドル円の上値が抑えられている。今週のFOMCについても据え置き期待が高まってきており、今後の状況が注目されるところとなっている。
ドル円は131円台半ばを割り込んできている。金曜日安値を割り込んだことで、下げへの意識がさらに強まっている。130円台維持を巡る攻防となる可能性がある。ユーロはCS買収を受けても上値が重く、下方向の意識が強い。対円も含めての欧州通貨売りが警戒される。
MINKABUPRESS 山岡和雅