週明けは比較的静かな相場展開となっている。先週末に米株が堅調に推移したことを受けて、きょうの東京・アジア市場でも株高の動きが広がっている。先週金曜日に発表された米PCEデフレータが2ヶ月連続で鈍化しており、市場にはインフレピークアウトの期待が広がった。FOMCでは6・7月と連続して50bpの大幅利上げを行うことが市場に織り込まれているが、その後についてはインフレ鈍化がみられれば、小幅の政策調整に落ち着くとの見方がでてきているようだ。
為替市場では、5月中旬以降はドル安の流れに転じている。足元のドル指数の水準は4月25・26日以来、約1カ月ぶりの低水準となっている。米10年債利回りが5月9日に3.20%付近まで上昇したあとにピークアウトしたことに呼応した動きとなっている。6月3日には米雇用統計が発表されるが、それまでは月末を挟んだ実需取引を交えつつも、ドル相場の方向性には大きな変化は見られないと想定される。
この後の経済統計の予定は、スイスKOF先行指数(5月)、ユーロ圏消費者信頼感・確報値(5月)、ユーロ圏景況感(5月)、ドイツ消費者物価指数・速報値(5月)、カナダ経常収支(第1四半期)など。
金融当局者の発言イベント予定は、センテノ・ポルトガル中銀総裁、ウォラーFRB理事、ナーゲル独連銀総裁などが講演やイベントに参加する。
きょうは米国がメモリアルデーの祝日のため主要市場が休場となる。米株先物動向をみながらの取引となりそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明