東京不在のアジア・オセアニア市場で、豪中銀は利上げを発表した。政策金利をこれまでの0.10%から0.35%へと引き上げている。パンデミック後に2024年までは利上げを行わない方針だったが、ウクライナ戦争を受けた世界的インフレ圧力を受けて利上げに踏み切らざるを得ない状況となった。インフレ目標達成のためには今後の利上げも必要としている。
発表直後に豪ドルは各通貨に対して一気に買われた。対ドルでは0.71台乗せから一時0.7050付近まで、対円では92円台前半から92.95近辺まで一時上昇。ただ、その後は揺り戻しも入り、神経質な相場展開となっている。
明日の米FOMCの結果発表を控えて、米国側から今後の利上げについての強いメッセージが出される可能性もある。ドル売りポジションをキープすることには勇気が必要となっているようだ。豪ドル買いの反応は長続きしていない。
この後の欧州市場では、ドイツ雇用統計(4月)、ユーロ圏失業率(3月)、ユーロ圏生産者物価指数(3月)などが発表される予定。また、昨日は英国市場が休場だったため、きょう英製造業PMI確報値(4月)が発表される。豪ドルの行方とともにユーロやポンドの動向もチェックしておきたい。
今日発表される米経済指標は、耐久財受注・確報値(3月)、製造業新規受注(3月)など。NY市場ではFOMC待ちのムードが広がりそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明