きょうはドル円が大きく下げている。122.50手前水準から121円台前半へと下落している。先週からの上昇局面で、一気に1円超の反落は初めてだ。週末を控えて短期筋からのポジション調整が出やすいタイミングとなっている。また、市場では月末・四半期末・年度末などを控えて、実需筋からのフローが持ち込まれる面も指摘されている。
ドル円相場は日米金融当局のスタンスの差が鮮明になっていることが上昇相場の主要テーマとなっている。このシナリオに今後も乗り続けることができるのか。きょうは調整局面の底値を探る展開となりそうだ。
ドル円の急上昇は、先週に116円台乗せとなったことに始まっており、きのうときょうにつけた122.40台が直近高値となっている。この半値水準は119.20近辺。38.2%戻しが119.97近辺。心理的水準とも重なる120円ちょうど付近が下押しのメドとなりそうだ。それでは深すぎるとみるならば、昨日の安値120.95近辺が最も近い下値メドということになろう。
この後の海外市場で発表される経済指標は、英小売売上高(2月)、ドイツIfo景況感指数(3月)、米中古住宅販売成約指数(2月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(3月)など。
金融当局者の講演イベント関連は、ウィリアムズNY連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁、ウォラーFRB理事などの講演やイベント参加が注目される。また、ウクライナ関連では、バイデン米大統領がポーランドを訪問し、ドュダ大統領と会談を行う。フォンデアライエン欧州委員長との会談も予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明