今月12日に発表されたNZ中銀2年物インフレ見通しが引き上げられるなど、インフレ見通しが高いところでとどまっていることもあり、利上げ自体はほぼ確実視されています。利上げ幅についても、一部で0.25%に戻すという見通しが見られるものの、大勢は0.5%利上げとなっています。
市場予想通り0.5%利上げとなった場合、注目は声明などでの今後の姿勢となります。NZでも利上げによる景気鈍化への警戒感などが見られる状況。今後の大幅利上げ継続に慎重姿勢が見られるようだと、一旦はNZドル売りの動きが強まる可能性があります。
ただエネルギー価格の上昇などを受けた物価高傾向がNZでもまだまだ続くとみられる中で、NZ中銀は引き締め姿勢を維持してくると見られます。この場合はややNZドル買いの材料となります。
世界的に物価高が急速に進行し、アフターコロナでの景気回復期待が後退、景気鈍化への対応と物価高への対応という難しいかじ取りを多くの中銀が強いられています。展開次第で今後の金融政策見通しが変化しやすい局面だけに、金融政策会合や議事要旨などの材料への注目度が高まっていますので、要注意です。
MINKABU PRESS 山岡和雅