週末の中南米市場では政局懸念が相場に影響を与える展開が見られた。週末に大統領選が行われたコロンビアでは左翼ゲリラ出身のグスタボ・ペトロ候補が、中道右派で現在のドゥケ政権の後継者と見込まれているフェデリコ・グティエレス元メデジン市長を直前世論調査でリードしたことがペソ売りを誘った。ブラジルでは最新世論調査でルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ(ルラ)元大統領が、現職のジャイール・ボルソナロ大統領を支持率で上回ったことが、現政権に批判的な市場の支持を誘い、レアル買いの動きに。レアルは中国政府の景気刺激策への期待感もレアル買いを誘った。
ドルペソでもペソ買いが優勢に。レアル高の動きを好感したことに加え、NY原油の上昇などが支えに。米株が大きく上昇し、ダウが6日続伸となったこともリスク選好での新興国通貨買いに。ロンドン朝の6円41銭台前半から6円50銭に迫る動きを見せた。
MINKABU PRESS 山岡和雅