昨日の市場では人民元安の動きが強まった。3月以降急拡大している中国国内での新型コロナの感染拡大を受けて、最大都市上海でのロックダウンが継続。首都北京でも大規模PCE検査の実施が示されており、ロックダウン拡大懸念が強まっている。
ドル人民元は先週末の6.50前後かr一時6.57台後半までドル高元安が進む展開に。
こうした動きを受けて中国人民銀行は外貨預金準備率を1%ポイント引き下げる8%とすることを発表(実施は5月15日から)。この引き下げによる外貨の流動性を高め、元売り外貨買いを緩める狙いがある。
この発表を受けてドル人民元は6.54台後半まで一時下落。その後調整が入って6.56前後で海外市場を引けている。
今朝も前日終値前後でスタート。中国人民銀行は最近の市場変動は投資家の期待と感情によって引き起こされたものと投機的な動きによる元安に警戒感を示していることもあり、若干上値が重いが、値幅は限定的。
中国人民銀行による対ドル基準値は今日も大きく元安設定。実勢値に近い水準で設定されている。
対円では円買いの動きが優勢で19円40銭台まで値を落とす動きに。
MINKABU PRESS 山岡和雅