米株の下げをきっかけにリスク警戒の動きが広がっている。今日のアジア市場でも、日経平均の下げなどが見込まれるところで、ドル高基調が継続する可能性が高そう。ドル円は先月22日の介入実施後、心理的に重石となっていた145円前後をしっかりと超えてきたことで、買いが出やすい展開。ただ、前回の介入で上値を抑えた146円手前をトライするだけの勢いが出るかどうか。
注目は今晩21時半の米雇用統計。非農業部門雇用者数(NFP)は前回から伸びが鈍化する見込みも、水準的には悪くないところで、予想前後の数字が出てくると、円売りの動きがありそう。ただ、関連指標がまちまちで判断が難しい。ISM製造業景気指数と8月末の数字とは言えJOLTS求人数の弱さをどう見るか。予想を大きく割り込む可能性も十分にある。この時短期的には一気のドル売り円買いとなる可能性が高そうだが、リスク警戒のドル全面高基調が強まるようだと反転も。
MINKABU PRESS 山岡和雅