ドル円は先週木曜日の介入で146円手前から140円台まで落としたものの、144円台後半まで上昇してきている。145円から146円にかけてが節目として意識される中で、介入を期待する動きも。ただ、日銀としても水準を決めての防衛という形は避けたい面も。介入を見切って円売りが一気に進むような展開になると、再び入ってくる可能性がそれなりに高いが、じりじりとした上昇で直近高値を試すと、介入が入るかどうかはかなり微妙なところに。
ポンドの動きにも注目。市場では緊急利上げや介入などを期待する動きも。ただ、英中銀は1992年に通貨防衛介入で歴史的な痛手を負った経験があること、金融利上げについてはその有効性にかなりの疑問があることなどから、こちらも実施は簡単ではない。じりじりとポンド売りが進み、介入や利上げなどの中銀対応を催促する相場に。
介入警戒感の強い中では大口の売りなどに動きが降られやすい点にも要注意。かなり不安定な動きが続きそう。ウクライナ情勢、イタリアの政局などを受けたのユーロの売りにも要注意。ポンドの陰に隠れているが、こちらもかなり売りが厳しい。
MINKABU PRESS 山岡和雅