先週末の海外市場で介入とみられる大口のドル売りにドル円は152円目前から146円台までの大きな売りが入った。金曜日海外市場というタイミングでの介入とみられる動きということで、市場は日本当局の円安けん制の意欲を強く意識する形となっており、上値追いに慎重姿勢も。一方で地合いの強さは継続。米FRBの積極利上げ姿勢と日銀の緩和姿勢維持が変わらない以上、ドル高円安が継続するとみられる。
今週は日銀金融政策決定会合が予定されているが、緩和姿勢を維持してくる見通し。海外勢が緩和姿勢の若干の後退を期待する動きをこのところ見せているだけに、会合までは円売りが入りにくくなる可能性があるが、そうした動きが強まると、会合後の円売りに勢いが出るだけに、今週は相当に動きに注意しておきたいところ。
ポンドは今晩の保守党党首選の締め切りを前に、ジョンソン首相が出馬を断念したことを先ほど発表した。これによりスナク元財務相の党首及び首相就任がほぼ確実となっている。これにより混乱が回避されるとの期待が広がっており、ポンドには好材料。リスク警戒の後退も円売り材料か。
MINKABU PRESS 山岡和雅