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ドル円は上げ止まらず 130円を視野に入れた動き=NY為替概況

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2022-04

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2022-04-20
市場予測
ドル円は上げ止まらず 130円を視野に入れた動き=NY為替概況
 きょうのNY為替市場でドル円は上げを加速させ、129円手前まで上昇した。米国債利回りと伴にドル円の上げも止まらず、130円を視野に入れた動きとなっている。そろそろ、日本の財務省の動きが本格的に気になって来る水準ではあるが、東京時間に鈴木財務相が円安進行について強い懸念を示したものの、ドル円の上げは一向に止まらない。

 市場からは、財務省が介入を実施したとしても一時的な効果しか望めず、今回はドル売り介入になることから、外貨準備を失うだけとの声も出ている。また、日銀が引き締めに若干舵を切ったとしても、FRBが積極引き締めに動いている中では円相場への効果は限定的との声も出ているようだ。

 ただ、FRBの利上げ期待がここ数カ月で急激に高まっているが、FRBは、年内の利上げをどのように決定するかはデータ次第とも述べている。市場からは、「利上げで労働力や半導体、小麦のそれぞれの不足の解消はおそらく難しい。そのため、FRBは一部の人が考えているよりも、最終的にはもう少し積極的でない行動を取るかもしれない」とのコメントも聞かれた。一方、FOMCメンバーからは、景気後退なしにインフレを抑制できるとの自信も示されているが、市場の懸念は根強いようだ。

 また、市場からは、エネルギー価格と中国のロックダウンにより、米インフレはさらに上昇の可能性が指摘されている。3月の米消費者物価指数(CPI)は総合指数で前年比8.5%だったが、4月には9%に上昇する可能性があるという。原油相場の上昇圧力が依然として強く、中国のロックダウンはサプライチェーンの障害を増幅させる恐れがあることを理由に挙げている。

 インフレが鈍化し始めるのは、あと1-2カ月先かもしれないが、そのピークが今よりずっと高くなることはないという。インフレのピークアウトは数カ月前の予想よりも遅れて始まり、ゆっくりと進行し、年内にはまだ5%台の高水準に留まると予想しているようだ。

 ユーロドルはロンドン時間に1.08ドル台を回復する場面も見られていたが、NY時間にかけて再び1.07ドル台に値を落としている。一部からは、世界的な製造業の減速により、ユーロドルはさらに下値を試すとの見方も出ている。世界の製造業が減速しているにもかかわらず、中央銀行がインフレ抑制のために金融政策を引き締めることから、ユーロドルは今後1年間、軟調に推移する可能性が高いという。

 世界の製造業は減速しており、ユーロドルのリスク評価も下向きを示しているという。また、ウクライナ危機の結果次第では、ドル高がさらに進む可能性が高いとも指摘している。FRBは今後1年間、インフレが確実に緩和されるための行動を取るのに対し、ECBの利上げは緩やかなものに留まるという。今後1年以内にユーロドルは1.05ドルまで下落すると予想している。

 ポンドドルは上値の重い展開が続いており、再び1.30ドル付近での攻防戦。英中銀の利上げ期待も根強く、1.29ドル台に入ると買いも見られる一方、英経済への懸念も高まっていることから、ポンド買いには消極的といったところのようだ。

 本日はIMFが世界経済見通し(WEO)を公表していたが、G7各国のうち今後2年間に物価上昇で最悪の衝撃に見舞われるのは英国だと警告した。IMFは今年と来年の両方について、英成長見通しを1月時点の予測に比べ約1%ポイントずつ下方修正した。22年を3.7%、23年を1.2%にそれぞれ下方修正している。高騰するインフレへの対処で金利が上昇し、生活費が高騰し投資が減速していることを理由に挙げた。インフレについては22年が7.4%、23年を5.3%と予測。英以外のG7各国は来年にはインフレが3%を下回ると予想されている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

 きょうもドル円は上げを加速させており、NY時間に入って128円台後半まで上昇している。米国債利回りと伴にドル円の上げも止まらず、130円を視野に入れた動きとなっている。そろそろ、日本の財務省の動きが本格的に気になって来る水準ではあるが、東京時間に鈴木財務相が円安進行について強い懸念を示したものの、ドル円の上げは一向に止まらない。

 市場からは、財務省が介入を実施したとしても一時的な効果しか望めず、今回はドル売り介入になることから、外貨準備を失うだけとの声も出ている。また、日銀が引き締めに若干舵を切ったとしても、FRBが積極引き締めに動いている中では円相場への効果は限定的との声も出ているようだ。

 ただ、FRBの利上げ期待がここ数カ月で急激に高まっているが、FRBは、年内の利上げをどのように決定するかはデータ次第とも述べている。市場からは、「利上げで労働力や半導体、小麦のそれぞれの不足の解消はおそらく難しい。そのため、FRBは一部の人が考えているよりも、最終的にはもう少し積極的でない行動を取るかもしれない」とのコメントも聞かれた。

 一方、FOMCメンバーからは、景気後退なしにインフレを抑制できるとの自信も示されているが、市場の懸念は根強いようだ。

 ユーロドルは海外市場に入って買い戻しも見られ、ロンドン時間には1.08ドル台を回復する場面も見られた。しかし、NY時間にかけて再び1.07ドル台に値を落としている。

 一部からは、世界的な製造業の減速により、ユーロドルはさらに下値を試すとの見方も出ている。世界の製造業が減速しているにもかかわらず、中央銀行がインフレ抑制のために金融政策を引き締めることから、ユーロドルは今後1年間、軟調に推移する可能性が高いという。

 世界の製造業は減速しており、ユーロドルのリスク評価も下向きを示しているという。また、ウクライナ危機の結果次第では、ドル高がさらに進む可能性が高いとも指摘している。FRBは今後1年間、インフレが確実に緩和されるための行動を取るのに対し、ECBの利上げは緩やかなものに留まるという。今後1年以内にユーロドルは1.05ドルまで下落すると予想している。

 ポンドドルは上値の重い展開が続いており、再び1.30ドルの攻防戦を繰り広げている。英中銀の利上げ期待も根強く、1.29ドル台に入ると買いも見られる一方、英経済への懸念も高まっていることから、ポンド買いには消極的といったところのようだ。

 本日はIMFが世界経済見通し(WEO)を公表していたが、G7各国のうち今後2年間に物価上昇で最悪の衝撃に見舞われるのは英国だと警告した。IMFは今年と来年の両方について、英成長見通しを1月時点の予測に比べ約1%ポイントずつ下方修正した。22年を3.7%、23年を1.2%にそれぞれ下方修正している。高騰するインフレへの対処で金利が上昇し、生活費が高騰し投資が減速していることを理由に挙げた。インフレについては22年が7.4%、23年を5.3%と予測。英以外のG7各国は来年にはインフレが3%を下回ると予想されている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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