前日の市場で東京午前の129円40銭前後から海外市場で127円50銭割れまで2円弱の大幅な調整を経て、127円台後半で始まった市場は、このところ見られる朝一の円売りの動きに128円台を回復。少し振幅の場面も、米債利回りの上昇などもあり、128円60銭台まで一時上値を伸ばした。
しかし、午後に入ってドル売り円買いの動きが優勢となり128円10銭台に値を落とした。中国株、香港株の下げなど下げなどからアジア全体での警戒感が広がり、ドル買い円売りに対する調整が入ったことなどがドル円の上値を抑えた。
中国上海のロックダウン長期化や、景気下支えへの姿勢が期待された中国の習国家主席による演説が、長期の成長傾向は変わらないといった程度の言及にとどまったことなどへの失望感などが中国売りを誘った。
ユーロ高ドル安の動きもドル安基調に寄与した。ベルギー中銀総裁が7月にも中銀預金金利の引き上げを検討、年内に政策金利はプラス圏に浮上の可能性と発言し、ユーロ買いを誘った。ユーロドルは1.0830前後から1.0855前後まで。
MINKABU PRESS 山岡和雅