きょうの日銀の決定会合と黒田総裁の会見が改めて円安を誘発したようだ。日銀は大方の予想通りに現行の緩和政策を据え置いたほか、黒田総裁は会見で「粘り強く金融緩和を続ける」と述べた。一部からは、円安に対して日銀は何らかの行動を取るのではとの見方もあったが、その期待は外れた格好。
また、同時に公表された展望レポートでは、消費者物価指数(CPI)の見通しが、食品を除いたコア指数で、22年度が1.9%となっていた。23年度、24年度に至っては1.1%となっている。日銀は目標の2%に届かない見通しを示し、当面は引き締めに転じる意向はないことを暗示していた。明らかにFRBやECB、英中銀との格差を鮮明にしている。
ドル円は目先に何らかのテクニカル的な上値抵抗も観測されず、130円台を維持して4月相場を終えるかが注目となる。
USD/JPY 130.95 EUR/JPY 137.59
GBP/JPY 162.94 AUD/JPY 92.71
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美