ただ、ここに来てその動きも一服し、市場は来週のFOMCの結果を受けた市場の反応を待ちたい雰囲気も出ている。市場では0.50%の大幅利上げが確実視されている。市場はまた、6月、7月も連続で大幅利上げの実施を織り込んでいる状況だが、その辺も確認したい意向が強いものと思われる。
きょうは1-3月期の米雇用コスト指数が発表され、賃金は前年比4.7%上昇し、過去最高記録した。諸手当も4.1%増加し、民間部門の賃金・給与は5%伸びた。雇用コストが健全な伸びを続けていることは、インフレ形成で賃金上昇が重要な要素であることを浮き彫りにしている。パウエルFRB議長は、現在の賃金上昇ペースは2%のインフレ目標と整合しないと述べていた。
FRBは需要サイドに圧力をかけインフレを抑制しようとしている。急速な利上げによって経済に圧力がかかり、インフレの素となっている賃金の伸びが抑制され、それが実質所得に打撃を与え、需要が減速する。最終的にインフレも低下するという考え方に基づいている。ただし、それは非常に特殊な条件下でのみ実現する可能性が高いと懐疑的な意見も聞かれる。
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美