日銀の黒田総裁が英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)主催のイベントで報じられた事前インタビューで、「日銀は金融緩和によってパンデミックからの景気回復を支え続けなければならない。日本のインフレは主にエネルギー価格上昇によってもたらされている。日銀はインフレ目標を安定的に達成していないため、金融緩和はこれまでのところ半分しか成功していない」と、緩和を続ける意向を強調していた。
FRB,ECB、英中銀など各国がインフレ対応の利上げに動く中で、日本の足元のインフレは欧米と比較すれば、明らかに落ち着いており、日銀は唯一緩和姿勢を貫く姿勢を堅持している。各国中銀の金融政策格差に市場の焦点が集まる中で、過熱感は否めないものの、円売りは最も手掛けやすい戦略となっている模様。
なお、クロス円も買いが膨らんでおり、ユーロ円は10日続伸し、一時144円台まで上昇している。2015年1月以来の高値を更新。
USD/JPY 133.97 EUR/JPY 143.85
GBP/JPY 168.22 AUD/JPY 96.66
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美