前日の海外市場で1990年以来となる149円台を付けたドル円は高値圏推移が続いた。朝方149円台を付ける場面も、介入警戒感などが上値を抑える形で、午前中はやや調整が優勢に。もっとも押し目は148円70銭割れまでと限定的なものにとどまり、地合いは堅調。昼までに148円90銭台に戻すなど、しっかり感の強い展開に。午後に入っても介入警戒感から上値が重く148円80銭台を中心とした推移が続いた。
やや動きが出たのがポンド。注目された英ハント新財務相による中期財政計画に関する声明で、トラス政権が掲げた大規模減税のほとんどが撤回されたことを受けたポンド買いに、昨日海外市場で1.14台を回復も、その後の調整に1.13台半ばで東京市場を迎えると、午前中は調整の動きが主導し.1330台まで。トラス首相の退陣圧力が強まっていることなどが重石に。午後に入って英紙FTが英中銀が31日に開始を延期していた量的緩和の後退(資産売却)について、再延期すると報じたことでポンド買いが強まり1.14台を一時回復。その後再び売りが出て1.1350台まで。昨日170円台を一時付けて169円ちょうど前後まで下げて始まったポンド円は、午前のポンド売りに168円60銭台を付た後、午後のポンド買い局面で169円70銭台まで上昇。その後のは売りが出て169円ちょうど前後に。
ポンドの上昇もあり、ユーロドルも昼頃の0.96820台から午後に0.9860台まで。ユーロ円は午前の146円20銭台から146円80銭前後までと、午後に入って欧州通貨高に。
MINKABU PRESS 山岡和雅