週明けの東京外為市場でドル円は一時125円に迫る動きを見せた。先週末に124円60銭台まで一時上昇したドル円は、週明けの市場でいったんは調整の動きが優勢となり、朝方は124円10銭台を付ける動き。しかし、その後は一転してドル買い円売りの動きが強まり、前週末の高値を超えて125円に迫る動きとなった。
ドル円が上昇するきっかけとなったのは、黒田日銀総裁に発言。本日の日銀支店長会議のあいさつで、物価高が強まる見通しを示しつつも、緩和姿勢を維持し「必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」としたことで円売りの動きが強まった。
米債利回りの上昇もドル高傾向を支えた。先週末の海外市場で一時2.727%を付けた米10年債利回りは、その後少し調整も2.72%台を回復するなど、高い水準での推移が続いて週の取引を終えた。週明けも利回りの上昇傾向が続き、先週末の水準を超えて2.75%近くを付ける動きに。
週末に行われたフランス大統領選挙で、現職のマクロン大統領が無難に第1回目投票でトップに立ち、決選投票でも優勢と報じられたことで、週明け上昇して始まったユーロドルは、その後のドル買いの動きにやや軟調。先週末1.0870台で引けた後、週明けは1.0910台まで上昇して始まったが、1.0880割れと、週明けの上昇分をほぼ解消する動きとなっている。
ユーロ円は対ドルでのユーロ売りよりも、円安の影響が大きい。先週末135円15銭前後で引けた後、週明けのユーロ買いに135円60銭台に。その後の調整を経て、円売りの動きに136円台まで上値を伸ばしている。
ポンド円が162円割れを付けた後に162円60銭台まで上昇するなど、クロス円は全般に堅調。
MINKABU PRESS 山岡和雅