ロンドン市場は、ドル売りが優勢。前日のNY市場でドル買いに調整が入った流れが続いている。ドル円は139円近辺が重くなると、ロンドン序盤に138.56レベルまで下落。米債利回りの低下に反応した。その後138.90付近まで下げ渋ったが、ロンドン昼にかけて再び軟調に推移している。ユーロドルは1.1007近辺まで軟化したあとはじり高の動きに。足元では1.0060付近へと買われている。欧州株が堅調に推移しており、ユーロ円は138.75近辺を安値に139.50近辺へと上昇。東京市場からは下に往って来いとなっている。ポンドドルはユーロ相場につれ高で、1.1805近辺を安値に1.1853近辺まで買われた。ポンド円は163.65近辺まで下落したあとは164円台前半へと買い戻されている。NY原油先物が上昇。米政府高官が「バイデン大統領のリヤド訪問で、米国はサウジアラビアが即時増産に応じること期待せず」との発言が伝わると96ドル付近から一気に98ドル付近まで上伸した。ドル建て原油相場の上昇がドル売り圧力に広がった面も。この日はレーン・フィンランド中銀総裁が「ECBは7月に25bp、9月に50bp利上げの公算大」と述べたが、市場は織り込み済みとして反応薄だった。
ドル円は138円台後半での取引。139円付近が重くなり、ロンドン序盤には米債利回り低下とともに138.56レベルまで下落した。その後は、欧州株高や米債利回り低下一服などで138.90台まで反発も、再び上値を抑えられている。調整ムードが支配的な値動きになっている。
ユーロドルは1.00台半ばでの取引。東京市場で1.00台前半でのもみ合いが続いたあと、ロンドン序盤には1.0005近辺まで下押しされた。その後は買いの流れが続いており、高値を1.0059近辺に伸ばしている。前日のNY市場でドル高調整が入った流れが続いている。ユーロ円は139円台半ばから一時138.75近辺まで下落も、その後再び139.50近辺へと買い戻されている。対ポンドではややユーロ買いの動き。イタリア政局が混迷するなかで、ドラギ伊首相は辞意を表明したが、マッタレッラ伊大統領はこれを受理せず。政権続行を要請した。市場では引き続き独伊債券利回り格差が拡大傾向を示している。
ポンドドルは1.18台前半での取引。ユーロ相場とともに序盤には1.1805近辺まで軟化。その後はじり高の動きとなり1.1850台まで買われた。ただ、対ユーロでの売りが上値を抑えており、1.18台前半に押し戻されている。ポンド円は下に往って来い。164円台前半から163.65近辺まで下落したあと、再び164円台前半に戻している。欧州株は総じて買われており、リスク警戒感は後退。ポンド相場自体の材料は見当たらなかった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明