ロンドン市場は、ドル売りが継続している。ドル売りを先導したのがドル円の下落。黒田日銀総裁が「米利上げでどんどん円安になるという事ではない、金利差と為替の関係は必ずしも確定的な結論ない」と述べたことに反応。ドル円は127円台を割り込み、126.55近辺まで下落した。この動きにやや遅れてユーロドルやポンドドルが買われている。ユーロドルは1.06台後半へと上値重く推移していたが、1.07台乗せから高値を1.0723近辺に伸ばした。ポンドドルは1.2550付近へと下げていたが、1.25台後半での振幅を経て1.2621近辺に高値を更新。株式市場は売買が交錯する神経質な動きとなっているが、次第に買いが優勢になってきている。米10年債利回りは2.70%付近に低下したあとは2.74%台に上昇と方向性に欠けた。前日の米FOMC議事録を無難に通過して、リスク警戒の動きは一服している。ドル円はクロス円とともに買い戻され、127円付近へと反発も、日銀総裁発言前の水準には届いていない。
ドル円は127円近辺での取引。東京午前につけた127.58レベルを高値に、その後は売りが優勢になっている。黒田日銀総裁が、米利上げでどんどん円安になるという事ではない、と発言すると売りが強まり126.55近辺まで一時下落した。ただ、欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移しており、127円付近へと買い戻しが入っている。
ユーロドルは1.07台前半での取引。ロンドン朝方に1.0663近辺まで下押しされたあとは、再び買われている。1.07台に乗せると1.0723近辺に高値を更新。ユーロ円は下に往って来い。東京市場では136円台から135円台半ばへと軟化。ロンドン朝方に135.23近辺まで一段と下落。その後は欧州株の堅調な動きとともに反発し、136円近辺へと上昇している。対ポンドでは目立った動きを見せず揉み合い。
ポンドドルは1.26台前半での取引。ユーロドルに沿った値動きとなっており、1.2552近辺を安値に足元では1.2621近辺まで買われている。ポンド円は東京市場で160円台を割り込むと、ロンドン序盤には159.02近辺まで下押しされた。その後は買いに転じると、再び160円台に乗せている。ユーロポンドは0.8500を挟んで売買が交錯、目立った方向性は示していない。
minkabu PRESS編集部 松木秀明