ロンドン市場は、ドル安・円安の動きが優勢。週明けの欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移。NY原油先物は一時100ドル台乗せ。米10年債利回りは一時2.96%付近に上昇。全般にリスク選好の動きが広がっている。背景には、先週後半の一連の米金融当局者発言で次回米FOMCにおける1.00%利上げ観測が後退したことがある。週明けの短期金融市場では、0.75%利上げを65%程度、1.00%利上げを35%程度織り込んでいる状況。先週の米消費者物価指数発表直後からは大幅利上げ観測が後退している。イタリア政局不安はあるものの、ユーロには買戻し圧力が継続。対ドルは1.01台後半、対円は140円台半ばまで上昇する動きをみせた。ポンド相場も堅調。対ドルは1.19台後半、対円は165円台半ばへと上伸。ソーンダース英中銀委員は、早めの利上げが必要とし、金利は2%もしくはそれを上回る可能性があるとの見方を示した。なお、同委員は8月会合での投票後にMPC委員を辞任する意向を表明している。ドル円は下に往って来い。序盤は売りに押されて138円台割れとなる場面があったが、その後は138円台前半へと戻している。
ドル円は138円台前半での取引。序盤はドル売り圧力に押されて138円台割れから一時137.89レベルまで安値を広げた。しかし、欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移するなかで、売りは続かず。クロス円の上昇とともに138円台前半に戻している。日米金利差拡大観測がドル円上昇の流れを形成しているものの、短期的には米大幅利上げ観測がやや後退していることでドル円の上値は抑えられている。今週木曜日にはECB理事会とともに日銀金融政策決定会合の結果も発表される。
ユーロドルは1.01台半ばでの取引。ロンドン朝方に1.01台割れとなる場面があったが、欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移するなかで買いが強まっている。1.01台を回復すると一段と買われ、1.0175レベルまで高値を伸ばした。ユーロ円は139円台半ば割れから買いが強まると、140円台を回復。さらに高値を140.65レベルまで伸ばしている。このところのユーロ売りにポジション調整が入る格好。一方、対ポンドではやや売りに押されている。
ポンドドルは1.19台後半での取引。1.19台割れ水準から買われ始め、1.19台乗せから1.1992近辺まで高値を伸ばしている。ポンド円は164円台前半から165円台に乗せると、165.80近辺まで一段高となった。ユーロポンドは0.85台乗せからは売りが優勢となり、0.8470近辺へと下押しされている。ソーンダース英中銀委員は、早めの利上げが必要とし、金利は2%もしくはそれを上回る可能性があるとの見方を示した。
minkabu PRESS編集部 松木秀明