ロンドン市場では、ドル買いが先行したが、米雇用統計発表を控えて次第に模様眺めとなっている。ロンドン序盤には米10年債利回りが2.43%台まで上昇、ドル買いの動きを誘った。ドル円は一時122.76レベルと、東京市場で付けた高値をわずかながら広げた。ユーロドルは1.1042レベル、ポンドドルは1.3113レベルまで本日の安値を広げた。しかし、その後はドル買いは一服。原油相場の反発や欧州株の堅調な動きなどリスク警戒が緩和されてドル売り方向へと戻す動きに。ドル円は122.50割れへ、ユーロドルは1.10台半ばでの揉み合いに、ポンドドルは一時1.3140台へと反発。この日発表された3月ユーロ圏消費者物価速報は前年比+7.5%と過去最高水準となった。独連銀総裁は、最高水準のインフレ率を受けて行動すべきと述べた。ECBチーフエコノミストは、今日発表のインフレ率は極めて高水準、エネルギー価格が物価全般を押し上げている、と評価した。ただ、ユーロ相場は全般に上値が重い。ロシア側の強硬姿勢には本質的な変化はみられていないようだ。
ドル円は122円台半ばでの取引。米債利回りの上昇とともにロンドン序盤に122.76レベルまでわずかながら高値を広げた。その後は米雇用統計待ちとなり上昇一服。下押しは122.30台までにとどまっている。欧州株や米株先物が堅調に推移、原油先物は反発している。
ユーロドルは1.10台半ばでの取引。前日の大幅下落のあとも反発の動きは限定的。3月ユーロ圏消費者物価速報は前年比+7.5%と過去最高水準となったが、目立った買いはでていない。一時1.1042レベルまで安値を広げ、その後も1.10台半ばでの揉み合いとなっている。ユーロ円はロンドン序盤に135.83レベルに高値を伸ばしたが、その後は上値を抑えられている。一時135.10付近まで反落し、揉み合いに。独連銀総裁は、最高水準のインフレ率を受けて行動すべきと述べたが、ユーロ相場は反応薄だった。
ポンドドルは1.31台前半での取引。朝方に付けた1.3113レベルを安値に、その後は1.3140台まで反発した。前日NY市場からのレンジ内にとどまっている。ポンド円は東京昼過ぎにつけた161.19レベルを高値に、その後は160.50割れまで反落。ロンドン時間には160円台後半を中心とした取引が続いている。ユーロポンドは0.8440近辺まで買われたあとは0.8410近辺まで下押しと、ポンド買いが優勢になっている。この日発表された3月製造業PMI確報値は英国とユーロ圏がともに速報値から下方改定されたが、相場には特段の影響はみられなかった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明