ロンドン市場は、ドル買いが継続している。ユーロドルの下げが主導する格好。ロシアのガスプロムがポーランドとブルガリアへの天然ガス供給を停止との報道がユーロ売り圧力となった。ユーロドルは1.06台割れから1.0586レベルまで一時下落。2017年4月以来の安値水準となった。ユーロ売りの面が強く、ユーロ円は一時135.11レベル、ユーロポンドは0.8424レベルまで下押しされた。序盤はドル買いの動きも広がった。ポンドドルは一時1.2536レベルまで下落。ドル円は128.10レベルまで上昇。ドル指数は一段と上昇、2020年3月以来の高水準となった。米10年債利回りは2.79%付近まで一時上昇した。欧州株は売りが先行したが、米株先物が堅調なことを受けてプラス圏に浮上している。株式市場にはガスプロムの報道の影響は軽微だったようだ。為替市場でも序盤のドル買いやユーロ売りの勢いは一服している。
ドル円は127円台後半での取引。東京市場での上昇を受けて、ロンドン序盤には128.10レベルまで高値を伸ばした。米債利回りの上昇が支援材料となっていた。その後は値動きが落ち着き、127.80-128.00レベルで高止まりしている。
ユーロドルは1.06付近での取引。ロシアのガスプロムがポーランドとブルガリアへの天然ガス供給を停止との報道がユーロ売り圧力となった。1.0650近辺から1.06台を割り込むと1.0586レベルまで安値を広げた。2017年4月以来の安値水準となった。戻りは1.0620台までと限定的。ユーロ円は136円近辺が重く、一時135.30近辺まで下落。その後は135円台後半で売買が交錯している。対ポンドでもユーロ売りが優勢だった。
ポンドドルは1.25台後半での取引。ユーロドルとともに売りが先行し、安値を1.2536レベルまで広げた。その後は1.2600近辺まで反発したが、上値は重く1.25台後半に落ち着いている。前日からの安値圏で推移している。ポンド円は160円台後半を中心とした上下動。161円台乗せ水準から160.20近辺まで下落したあとは再び161円付近へと買い戻されている。東京市場での反発の流れがロンドン時間も根強い。ユーロポンドは0.8460近辺から0.8420台へと軟化しており、ポンド買いが優勢。4月英CBI小売調査指数は予想以上の落ち込みを見せたが、ポンド売り反応はほとんど見られなかった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明