ロンドン市場は、ユーロ売りの動きが広がった。日本時間午後3時頃に、ロシアのプーチン大統領が予備役の部分動員令に署名と報じられたことが背景。ウクライナをめぐる地政学リスクが再認識されてユーロ売りとともに円買いやドル買いの動きが強まった。ユーロドルは0.99台後半から0.9885近辺まで急落。ユーロ円は143円台半ばから一時142円台割れ、ユーロポンドは0.87台後半から前半へと下げた。ドル円は144円をつけたた後での報道。一時143.35レベルまで下押しされた。ポンドドルは1.13台後半から1.13割れ目前まで、ポンド円は164円手前水準から一時162.30付近まで下落した。欧州株や米株先物も一時下落。ただ、その後は米FOMCを控えていることもあり、一方向への動きに調整が入っている。ドル円は144円台乗せへと再び上昇。日銀の超緩和策継続と米大幅利上げの観測が下支えに。クロス円も下げ渋りとなっている。下げ幅のきつかったユーロドルは0.99台前半に落ち着いている。市場では、今回FOMCでの75bp利上げ観測が有力、金利やインフレ見通し引き上げ、成長見通し引き下げ、失業率見通し引き上げなどの見方が広がっている。
ドル円は144円付近での取引。東京市場では日銀臨時オペの発表に一時144円台乗せとなる場面があった。しかし、午後3時頃にロシアのプーチン大統領が予備役の部分動員令に署名と報じられたことで一気にリスク回避の動きが広がった。ユーロ円などクロス円の下落とともに143.35近辺まで下押しされた。その後は、米FOMCでの大幅利上げ観測もあって再び買われ、144.20近辺まで高値を伸ばした。
ユーロドルは0.99台前半での取引。東京市場では0.9960-70レベルで膠着していたが、プーチン大統領の報道で一気に売られ、安値を0.9885近辺まで広げた。その後は下げ渋っているが0.99台前半までと上値は重い。ユーロ円は143.50付近から141.93レベルまで急落。その後の戻しは143円ちょうど付近までの動き。ユーロは対ポンドでも売り先行となったが、その後は買い戻され下に往って来いに。ウクライナをめぐる地政学リスクが上値を抑えているが、米FOMCの注目材料を控えて一方向にも動きにくくなっている。
ポンドドルは1.13台前半での取引。東京市場では1.1370-80を中心とした膠着状態だった。午後にユーロ売りとともに売られ、1.1305近辺の安値を付けた。その後、ロンドン時間に入ると下げ一服となり1.13台前半で揉み合っている。ポンド円は164円手前から一時162.30付近まで急落した。その後は163円台前半まで反発している。ユーロポンドは0.8760付近から0.8720付近へと売りが先行も、その後は0.8750-60レベルまで反発。下に往って来いとなっている。9月英CBI製造業受注指数はマイナス2と2か月連続のマイナス領域だったが、市場予想ほどは落ち込まず。
minkabu PRESS編集部 松木秀明