ロンドン市場では、ユーロ売り圧力が根強い。ユーロドルは序盤に1.0990付近まで買い戻しが入ったが、その後は再び上値が重くなり、前日安値を下回る1.0957レベルまで下押しされた。ウクライナ首都キーウ周辺の町での悲惨な状況が映像で世界に流れるなか、EUは対ロ追加制裁としてロシア産石炭の輸入禁止を提案と報じられている。欧州経済の停滞を招くリスクもあることでユーロに売り圧力がかかっている。一方、ユーロ円は134円台前半から一時135円台乗せと上昇。ドル円が122.40台から一時123.00レベルまで上昇し、東京朝方の下落を消す動きに同調した。ただ、足元では134円台後半へと押し戻されている。対ポンドでもユーロは軟調な流れが継続している。ポンドドルは序盤に1.3145近辺まで買われたあとは1.31台前半で売買が交錯している。米10年債利回りが2.42%近辺から2.47%台へと上昇しており、総じてドル高圧力が広がった面も指摘される。そのなかで、豪中銀理事会を受けて買われた豪ドルは一段と高値を伸ばしており、独歩高となっている。原油相場の堅調な動きもあって、カナダドルやNZドルも豪ドルに連れ高となった。
ドル円は122円台後半での取引。東京朝方には122.80台から122.30台まで急落する場面があった。黒田日銀総裁が「為替相場の変動はやや急」と発言したことに反応していた。しかし、ロンドン市場では下げ一服から買いが強まり、123.00レベルまで高値を伸ばした。米10年債利回りが2.47%台に上昇する動きがドル買い圧力となっている。
ユーロドルは1.09台後半での取引。序盤は前日の下落に対する調整が入り、1.0989近辺まで反発する場面があった。しかし、上値は重く安値を1.0957レベルまで広げた。EUが対ロ追加制裁としてロシア産石炭の輸入禁止を提案と報じられている。度重なる制裁措置が欧州経済の与える影響が懸念されている。ユーロ円はドル円とともに134円台前半から一時135円台乗せまで上伸したが、足元では134円台後半で売買が交錯している。対ポンドではユーロ売りの流れが継続している。3月ユーロ圏非製造業PMI確報値は予想外に上方修正されたが、先行き不安があるなかでユーロ買いの反応は見られなかった。
ポンドドルは1.31台前半での取引。東京市場からの堅調な動きを受けてロンドン朝方には1.3145レベルまで高値を伸ばした。その後は売買が交錯するなかで1.3110台までの反落だった。ポンド円は東京朝方に160.50付近まで下落した後は下げ渋りとなった。ロンドン市場ではドル円の反発とともに一気に161.50近辺まで上昇した。その後は買い一服も161円台を維持しており、底堅い。ユーロポンドは0.8370付近が重くなり、0.8350割れ水準まで安値を広げる場面があった。対ユーロでのポンド買いの流れが継続している。3月英非製造業PMI確報値が上方修正されていたが、指標に対する反応は目立たなかった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明