ロンドン市場は、再び円安が進行している。ドル円は121円台半ばの節目を上回ると、高値を121.75レベルに更新。2015年12月以来のドル高・円安水準となっている。上昇後の調整の動きは限定的。ユーロ円は133円台前半から133.78近辺まで、ポンド円は159円台後半から160.69近辺まで高値を伸ばした。ユーロやポンドは対ドルでは神経質な振幅をみせているが、クロス円での円安傾向は維持されている。米10年債利回りが上昇。2.32%近辺から2.39%台まで一時上昇した。ユーロドルは1.0970台から1.1000付近で神経質に振幅。ポンドドルは1.3150台まで下落したあと1.32ちょうど近辺に戻す下に往って来いの値動き。欧州株は売りが優勢も、米株先物は時間外取引で前日の下げから反発している。NY原油先物は113ドル台割れまで下落する場面があったが、足元では115ドル付近で揉み合っている。片岡日銀審議委員が円安の全体的な効果はプラス、と述べたことが、円安容認と市場に捉えられた面が指摘された。米金融当局が一段とタカ派色を強めるなかで、ドル円の上昇ドライブとして再び意識されたようだ。
ドル円は121円台後半での取引。東京市場では121円台前半で推移していたが、ロンドン早朝には買いが再燃。直近の高値を上回り、121.50近辺の売りをこなすと、ロンドン時間には121.75レベルまで高値を伸ばした。2015年12年以来の高値水準となった。米債利回りの上昇が下支えとなったことや、片岡日銀審議委員が円安の全体的な効果はプラス、と述べたことが、円安容認と市場に捉えられた面が指摘された。
ユーロドルは1.09台後半での取引。ロンドン序盤に1.0972レベルまで下押しされたあとは、1.10台に一時乗せる場面があった。3月独PMI速報値が予想を上回ったことに反応したもよう。しかし、1.10台では売りが入り、方向感に欠ける振幅となっている。ユーロ円はドル円とともに堅調に推移。133円台前半から上抜けして133.78レベルに高値を更新した。対ポンドでは買いが先行も、その後は売り戻されている。
ポンドドルは1.32近辺での取引。ロンドン序盤は米債利回り上昇とともに売りが先行。安値を1.3157レベルに広げた。その後は、一気に買い戻しが入り1.32台乗せまで反発した。ポンド円は160円台割れ水準から買いが入ると高値を160.69レベルまで伸ばした。その後は160円ちょうど付近まで売り戻しも、足元では160円台半ばへと上昇。円売りが優勢になっている。ユーロポンドは0.8310台から0.8350近辺で上に往って来い。
minkabu PRESS編集部 松木秀明