週明けの東京市場でドル円は123円台まで上昇した。先週木曜日に122円40銭台まで上値を伸ばしたドル円は、金曜日朝の122円43銭を高値にいったん調整が入り、121円18銭まで値を落とした後、122円台を回復して週の取引を終えた。週明けもオセアニア市場を同水準でスタートすると、いったん調整が入ったことによる過熱感後退もあって、朝方122円30銭台まで上昇。少し調整が入って122円20銭前後でもみ合いとなっていたところに、日銀が先週末に見送った指値オペを通告。10年債利回りを0.25%までに抑える効果のある同オペの通告は2月14日以来。円金利の上昇を抑えることで、円安の動きが見込まれるために、先週末は実施を見送ったとの見方が広がっていたが、今回、金利が上昇していたこともあって同通告を実施したことで、一気に円安が進行。日銀が円安を容認するとの見方が市場で一気に広がった。
123円手前まで急騰した後、少し調整も122円80銭割れまで。その後再び上値トライの動きとなり11時ちょうど前後に123円11銭まで上値を伸ばした。
その後いったん122円70銭台まで調整も、下値しっかり感が強い中、午後に入って再び123円台に。午前の高値を超えて上値を伸ばす展開となり、123円20銭台を付ける動きとなっている。
日本長期国債10年物利回りは6年3か月ぶりに0.25%の日銀の許容上限に達した。2月14日の指値オペでは水準が届かなかったことで、応札ゼロとなったが、今回は0.25%に達している。この指値オペ通告が、金利の上限を抑えるという日銀の強い意志を示す形となって円売りが強まる展開に。
米長期債利回りの上昇もドル買い円売りに。米10年債は2.50%を超えて2.55%台まで上昇する展開。ドル高の動きを誘う形で、ユーロドルが朝の1.0980台から1.0950割れに。
クロス円は軒並みしっかり。対ドルでのユーロやポンドの下げもあり、ドル円ほどの上昇は見せなかったが、円安の勢いが勝る形でユーロ円は134円90銭台まで。先週後半の高値を午前のドル円の上昇で更新した後、午後に入ってもう一段高という流れに。
MINKABU PRESS 山岡和雅