日本のCPIは上昇続くも日銀に変化なし むしろ、リセッションを警戒すべき段階か=NY為替 - Interstellar Group Japan
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日本のCPIは上昇続くも日銀に変化なし むしろ、リセッションを警戒すべき段階か=NY為替

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2022-08

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2022-08-21
市場予測
日本のCPIは上昇続くも日銀に変化なし むしろ、リセッションを警戒すべき段階か=NY為替
 きょうもドル円は買いが継続しており、137円台まで回復している。ドル買いが加速しており、ドル円を140円に向かって押し上げているようだ。上値では本邦輸出企業の売りオーダーも観測されているものの、ファンド勢や個人投資家の買いがそれを吸収している模様。ドル買いについては、米固有のニュースというよりも、欧州とアジア経済が直面している困難を反映しているとの指摘も出ている。

 ただ、ドルは買いが加速しているものの円安の動きは見られていない。ユーロ円は137.35円付近に伸び悩んでおり、ポンド円は161円台後半と本日安値圏での推移となっている。

 東京時間に日本の7月の全国消費者物価指数(CPI)が発表になっていた。総合指数は2.6%、生鮮食料品除くコア指数が2.4%となった。しかし、生鮮食料品とエネルギーも除いたコアコア指数は1.2%と低水準での推移が続いている。

 日銀はコア指数の2%をインフレ目標としているが、消費税率増税の影響を除くと2008年以来の高水準となっており、4カ月連続で目標の2%を上回っている。しかし、日銀は異例の金融緩和を変えようとはしていない。黒田総裁は日銀の最優先課題は弱い成長を刺激することだと繰り返し述べ、イールドカーブ・コントロールを強力に擁護してきた。総裁は「インフレは強い内需によってではなく、小麦や原油高騰による輸入物価の上昇によるもの」と主張。賃金上昇が強まり、広範なインフレが確認できるまでは、日銀はこれまで通りの緩和姿勢を継続するとみられている。円安が日銀の超緩和姿勢の代償とも言えるが、日本経済全体で見ればプラスとの見方もある。

 賃金上昇と伴にインフレ上昇が続き、CPIの3%超が一定期間続けば、日銀も再考の必要に迫られるかもしれない。しかし、エネルギー価格は低下傾向を示し、世界的にインフレは秋にもピークと見られ始めている中で、現段階ではその可能性は低そうだ。

 むしろ、逆にリセッション(景気後退)を警戒すべき段階に入っているのかもしれない。

全国消費者物価指数(7月)19日8:30
結果 2.6%
予想 2.6% 前回 2.4%(前年比)
結果 2.4%
予想 2.4% 前回 2.2%(生鮮食料品除くコア・前年比)
結果 1.2%
予想 1.1% 前回 1.0%(生鮮食料品・エネルギー除くコアコア・前年比)

USD/JPY 136.85 EUR/JPY 137.45
GBP/JPY 161.92 AUD/JPY 94.07

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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