前日の流れもありリスク回避一服から朝方は円売りの展開に。ドル円は129円台半ばを超える場面が見られた。もっともNY朝に付けた129円80銭近くなどを責めるだけの勢いはなく、その後ドル安の動きに。NY市場でドル買いを誘った米債利回りの上昇が一服し、ベンチマークとなる米10年債利回りが節目の3%を付けきれずに2.96%台での推移となったことなどが調整を誘った。寄り付きから大きくプラス圏で始まった日経平均がいったんは上げ幅を拡大し、27000円台の回復を見せたものの、その後上げ幅を縮め寄り付き時よりも安いところまで値を落とす流れとなったこともドル売り円買いを誘った。
昼過ぎまではドル売り円買いの動きが継続し、ドル円は一時129円割れまで。中国の住宅指標が弱く出たことでのリスク警戒の動きなども重石に。その後は少し持ち直し129円台を回復。日経平均の下げ止まりや米債利回りの下げ止まりなどがドル円の支えに。もっとも朝のような株高の動きにはならず、リスク警戒感が鈍ったものの、大きな円売りが出る流れにはならず。
海外市場で大きく買いが出たユーロドルも、朝方は流れが継続する形で買いが入り1.0560台までとNY市場の高値を超える展開に。もっともその後は利益確定売りなどに押されて1.0520台まで。136円60銭台まで上昇していたユーロ円が135円70銭台まで値を落とすなど対円でのユーロ売りもユーロドルの重石に。
中国上海のロックダウン解除見通しなどが支えとなり買いが出ていた豪ドルは朝方に対ドルで0.7050に迫るなど、オセアニア市場でも豪ドル買いの動き。豪ドル円も91円20銭近くまで上値を伸ばした。
しかし、その後は一転して売りが強まる展開に。中国の住宅指標が弱く出たことが対ドル、対円での豪ドル売りに。さらに豪州の第1四半期賃金指数が市場予想を下回ったことも豪ドル売りにつながった。
MINKABU PRESS 山岡和雅