8月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)の発表を受けて、タカ派なECBへの期待が一層強まっておりユーロを下支えしている。ただ、上値が重い状況に変化はない。
きょうはデ・ギンドスECB副総裁の発言が伝わっていたが、景気減速だけはインフレ抑制には不十分で、ECBはインフレとの闘いを続ける必要があるとの認識を示していた。中央銀行の信頼性を支えるすべての要素を強化し、2次的な影響を回避しなければならないという。また、景気減速だけではインフレを抑制することはできず、金融政策はインフレ緩和のために貢献する必要があるとも述べていた。
ECBは今月初めに0.75%ポイントの利上げを行ったが、なお記録的なインフレに直面しており、次回10月の理事会でも同程度の利上げを行う可能性を示唆している。ただ一方で、ユーロ圏はリセッション(景気後退)に陥る危険性も高まっており、その確率は80%に達している状況。
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美