欧州各地では電力価格が最高値を更新している。欧州では、ほぼ毎日のように電力価格が高値を更新し、価格はいまや過去数年の平均の数倍に達する。今年は風力発電量が極めて低水準と予測されており、高価な化石燃料への依存が高まるとの見通しが電力価格を押し上げている。
フランスでは22日契約の価格が5.5%高のメガワット時当たり645.54ユーロ(約8万8000円)まで上昇。長期平均よりもかなり上昇していた昨年の水準を既に7倍以上上回っている。
現在、欧州の電力価格を最も押し上げているのは天然ガス価格。ウクライナ侵攻後にロシアがガス輸出を縮小させたため先物が上昇。風力発電の減少、酷暑による需要増など、需給が一層ひっ迫する要因が生じれば、電力価格がさらに上昇する可能性があることを意味する。そのような中、ユーロ圏の景気への悪影響は避けられないと見られており、ユーロは軟調な動きが続いている。
EUR/JPY 136.48 USD/JPY 137.09 EUR/USD 0.9956
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美