ドル買いについては、米固有のニュースというよりも、欧州とアジア経済が直面している困難を反映しているとの指摘も出ている。不動産バブル崩壊や厳しいゼロコロナ政策で中国経済は低迷を余儀なくされ、英欧ではガス危機や生活危機が叫ばれている。
米国でもリセッション(景気後退)への懸念が高まっており、来年の利下げ観測も台頭しているが、景気後退に陥っても他国ほど深刻な状況にはならないとの見方も強い。消去法的にドルに資金が流れている格好のようだが、今後の米経済指標が非常に悪い内容でなければ、ドルは直近高値を固める可能性が高いとの声も聞かれる。
ドル円は本日の上げで21日線を完全に上放れる展開を見せており、来週以降140円を本格的に試しに行くか注目の展開を見せている。
USD/JPY 137.13 EUR/JPY 137.69
GBP/JPY 161.96 AUD/JPY 94.12
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美