ロンドン市場は、ドル買いが一服。基調としてのドル高圧力は継続も、欧州通貨を中心に買い戻しの動きが入っている。ユーロドルは東京市場での軟調な流れを受けてロンドン朝方には1.0495レベルまで下落、ポンドドルも1.2261レベルに安値を広げた。しかし、その後は売買が交錯するなかで、反発。ユーロドルは1.0550付近、ポンドドルは1.2350手前まで買い戻された。ユーロ円は137円台後半から138円台乗せへ、ポンド円は161円付近から161円台後半へと上昇。欧州株の軟調な動きも、欧州通貨は買いが優勢だった。ドル円はロンドン朝方に131.35レベルまで高値を伸ばした。2002年4月以来の高値水準となった。その後の調整は浅く、131円台を維持している。米10年債利回りは3.12%近辺から一時3.20%近辺まで上昇。根強いインフレ警戒が示されている。米株先物は時間外取引で軟調。ナスダック先物は2%超安となっている。プーチン露大統領演説では、ウクライナ侵攻の正当性が強調されたが、戦争宣言のような強硬な表現はみられず、比較的控えめの内容にとどまった。
ドル円は131円台前半での取引。東京市場で130円台前半から一時131円台乗せとなる流れを受けて、ロンドン市場では一段高。高値を131.35レベルまで伸ばし、2002年4月以来のドル高・円安水準となった。米10年債利回りは一時3.20%付近まで上昇。ドル買い圧力は根強い。
ユーロドルは1.05台前半での取引。序盤に1.0495レベルまで安値を広げたあとは、買い戻しが優勢となっている。1.0550付近まで反発した。ユーロ円は137円台後半から138円台にしっかりと乗せ、高値を138.32レベルに更新した。対ポンドではやや上値重く推移している。米債とともに欧州債の利回りも上昇しており、ドル高の調整を誘ったようだ。ただ、センティックスによる5月ユーロ圏投資家信頼感が予想以上に落ち込むなど、欧州経済をめぐるセンチメントは引き続き厳しい。
ポンドドルは1.23台前半での取引。序盤に1.2261レベルまで安値を広げたあとは、買い戻しが入っている。1.2350手前水準へと反発している。ポンド円は161円を挟む揉み合いを上放れると161.90近辺まで上昇。ユーロポンドは0.8570付近から0.8540付近へと上値重く推移。北アイルランド議会選では、アイルランドとの統一を標ぼうするシン・フェイン党が第一党を獲得、政治情勢が不安定化しているが、ポンド売りには調整が入っている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明