この日の米CPIは米経済が依然としてインフレのピークを迎えられていないことが示された。FRBの大幅利上げの期待も再び高まっており、9月のみならず、11月も0.75%ポイントの利上げがあるのではとの声も出ている。
その米CPIだが、ガソリン価格は下落を示しているものの、他の構成要素は引き続き上昇が続いている。その中でも住居費に注目する声が聞かれる。住居費はサービス分野で最大の構成要素でCPI全体の約3分の1を占める。8月は前月比で0.7%、前年比で6.2%上昇していた。どちらも1990年代初期以来の伸びとなっている。
上昇する住居費に蓋をすることが米インフレ抑制の鍵との指摘も出ているが、FRBにとっては不運なことに、賃貸料は利上げにすぐには反応しない。
過去数十年で最も急激な引き締めを行ったにもかかわらず、FRBにはまだ重い仕事が残っている。
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美