きょうのドル円は、比較的も落ち着いた動きとなり、東京市場とロンドン市場で付けたレンジの中での推移に。朝方は円売りが優勢となった。水曜日、木曜日と値を落とした米株式市場に買い戻しが入り、寄り付きからダウ平均やナスダックがしっかりとした動きを見せる中で、ドル円もロンドン午後の127円70銭台から128円20銭台まで上昇した。もっともロンドン午前に付けた128円30銭前後には届かず調整が入ると、その後は一転してドル売り円買いの動き。
寄り付きからプラス圏で一時250ドル超の上昇を見せた米ダウ平均株価がマイナスに転じ、さらには高値からみて800ドル超の下げとなる中で、リスク警戒の動きが広がった。リスク警戒の動きから米債利回りの低下(安全資産である米国債の価格上昇)が見られ、こちらもドル円の重石に。ドル円は127円60銭前後まで。もっともこちらも東京市場で付けた126円53銭に届かずとなっており、上下ともに一日のレンジ内での推移に。
その後米株は週末を前にしたポジション調整が強まり、ダウ平均がプラス圏を回復。ナスダックも下げ分をほとんど解消するなどの動きを見せる中で、ドル円は127円台後半推移に。
リスク警戒の動きはドル買い円買いの流れとなっており、ユーロドルはロンドン市場で付けた1.06手前から1.0533まで値を落とした。ハト派で知られるイタリアのビスコ中銀総裁がロンドン午前の時間帯に7月の利上げ見通しを支持し、状況によっては0.5%の利上げの可能性に言及し、ユーロ買いが入っていたが、その上昇分をすべて解消して下を試した。NY引けにかけては株高からの調整の動きにユーロドルも値を戻した。ユーロ円もほぼ同様の動き。ロンドン市場で上昇を見せて135円80銭まで。その後はユーロ安の動きと、米株安からの円高の動きに、134円60銭割れまで値を落としている。
今週末の総選挙で9年ぶりの政権交代となりそうな豪州。豪ドルはリスク警戒からのドル買いなどで振幅も方向感は出ず。ロンドン市場で0.7070台まで上昇。その後0.7050台でNY朝を迎えた後、米株安がリスク警戒の資源国通貨売りとなる中で、0.7000台まで。その後は買い戻しが入り、0.7050に迫っている。豪ドル円も流れはほぼ同じ。ロンドン市場で90円70銭前後まで上昇。その後少し調整を経て、NY市場では89円50銭割れまで。その後引けにかけて買い戻し。
MINKABU PRESS