午後になってパウエルFRB議長のIMF主催のイベントでの講演が伝わり、「もう少し早く動くのが適切。次回5月FOMCで0.50%の大幅利上げが議題になる」と述べる一方、「軟着陸を目指し最善を尽くす」とも述べていた。大幅利上げの可能性に言及したものの、想定範囲内でもあったことから、ドル円は利益確定売りの反応を示している。
市場からは、FRBの想定される引き締めは米経済を直撃し、来年後半のリセッションを促す可能性が高いとの指摘が出ている。FRBの利上げは来年夏に3.50%-3.75%でピークに達すると見ているが、この予想に上方リスクを見出し、4.50%-5.00%の範囲まで金利が上昇する可能性もあるという。
過去の経験則では、これだけの利上げでインフレを抑制しつつ経済を軟着陸させることは不可能に近いという。しかし、FRBが早急かつ積極的に行動しなければ、インフレ期待は大幅に上昇し、より深刻な景気後退とより大きな失業率の上昇を招くという。
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美