ロンドン市場では、総じてドル売りが優勢になっている。英金融政策委員会を控えたポンドが堅調に推移しているほか、ユーロドルや豪ドル/ドルも高値を伸ばしている。米FOMC通過後は米債利回りが低下しており、10年債利回りはロンドン時間に2.10%台をつけた。0.25%利上げが見込まれるなかでポンドドルは1.3190台に上昇。ユーロドルは一時1.1067レべルまで買われた。ただ、ロシア大統領府が、ウクライナとの協議に大きな進展があったとの報道は「誤り」、としたことで1.10台前半まで押し戻される場面があった。欧州株は前日の大幅高のあとも小高く取引を開始したが、次第に売りに押される展開となっている。ドル円は118.80近辺から118.50台へと反落。ユーロ円は一時131円台割れへと反落。ポンド円も156円台後半では売りが入り156円台前半へと戻している。この日はECB当局者の発言が多かった。ラガルドECB総裁は、必要であれば、ECBは新しいツールを設計、導入すること可能、と柔軟な対応を強調した。レーンECBチーフエコノミストは、第3四半期の債券純購入額の調整はデータ次第、とした。ビルロワデガロー仏中銀総裁は、不確実性が高いものの、現時点ではウクライナ戦争によるリセッションのリスクはない、などと述べた。
ドル円は118円台後半での取引。前日の米FOMC後に119.12レベルの高値をつけた。その後はこの水準を上回る場面はみられていない。東京朝方には119.03レベルまで再び上昇もその後は売りに押される展開。ロンドン時間には118.49レベルまで一段安となった。米10年債利回りが2.16%台から2.10%台まで低下しており、ドル売り圧力となっている。
ユーロドルは1.10台半ばでの取引。前日FOMC後に1.0950近辺まで下落したあとは、買い戻しの流れとなっている。1.10台を回復したあと、今日はじり高の動き。ロンドン序盤には1.1067レベルまで高値を伸ばした。その後、ロシア大統領府が、ウクライナとの協議に大きな進展があったとの報道は「誤り」、としたことで1.10台前半に押し戻されている。ユーロ円は131円台前半へと上昇した後は売りに押されて130.70近辺まで下落した。足元では再び131円台に戻している。対ポンドでは振幅も上値重く推移。ECB当局者らは戦争の不確実性があるなかで、柔軟な対応を印象付けていた。
ポンドドルは1.31台後半での取引。英金融政策委員会(MPC)の結果発表を控えて買いが先行している。1.31台半ばから1.3196レベルまで高値を伸ばしている。ポンド円は156.60台まで高値を伸ばしたあとは、156円ちょうど付近まで一時反落も、大台割れは回避。ユーロポンドは0.83台後半で一時0.8370付近まで軟化している。市場では今回の英MPCでは0.75%へと0.25%幅の利上げとなることが織り込まれている。票割れなどに敏感に反応することが予想される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明