本日の欧州時間では、ユーロ圏からは市場を動意づける経済指標の発表予定がないことや、12-13日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、14日に欧州中央銀行(ECB)理事会が予定され、欧米中銀関係者はブラックアウト(およびクワイエット)期間に入っていることで、対円以外では限られた値動きとなりそうだ。
先週末は米雇用統計が市場予想より強い結果となったことで、ユーロドルは11月14日以来の安値を記録した。11月14日のユーロ急騰は11月独ZEW景況感指数が好結果だったことや、10月米消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことがきっかけとなり、1.0693ドルから1.0887ドルまで1日で上昇した。先週末に1.0724ドルまで下落したことで、この上げの起点になった水準まで戻し、いわゆる窓を埋めた形になっている。FOMCとECBの今年最後となる会合を前に調整が終了したことで、13・14日の会合後の発言を聞くまでは動きが鈍くなるだろう。
対円の動きは引き続き警戒したい。12月の年末相場となっていることもあり、市場流動性が非常に悪く値幅を伴たった動きが続いている。日銀の政策決定会合は18-19日に行われるが、日銀のブラックアウト期間は他国の中央銀行と違いわずか2営業日前(詳細は、各金融政策決定会合の2営業日前、会合が2営業日以上にわたる場合には会合開始日の2営業日前)からとなり、引き続き日銀関係者の発言が出た場合は市場が敏感に反応しそうだ。
・想定レンジ上限
ユーロドル:7日高値1.0818ドル、その上は日足一目均衡表・転換線1.0837ドル。
ユーロ円:日足一目均衡表・雲下限、同・転換線が並ぶ157.74円前後。
・想定レンジ下限
ユーロドル:8日安値1.0724ドル。その下は日足一目均衡表・雲上限1.0697ドル。
ユーロ円:先週末の米雇用統計後に付けた安値154.84円。
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