クリスマス休場を前に本日は米債市場が短縮取引となるが、本日も米国勢参入後は神経質な動きとなりそうだ。12月の日米中央銀行の政策決定会合で、日銀は市場予想よりもタカ派に傾かなかったこと、一方で米連邦準備理事会(FRB)は予想よりハト派となったことで、債券市場の値動きが不安定になっていることが、為替市場(特にドル円)のボラティリティを高めている。更に、クリスマス・年末を前に、市場参加者が減少し、リスクをとる地合いではなく、流動性の悪化も振幅を激しくしている一因だ。
このような不安定な状況下で、本日は重要な経済指標が複数発表される。特に11月米個人消費支出(PCE)と、ミシガン大が発表する12月米消費者態度指数・確報値が注目される。
PCEはデフレーターから、更に、食品とエネルギーを除いた「PCEコアデフレーター」をFRBが最重要視している指標ということもあり、注目度が高い。市場ではデフレーターは前年比+2.8%、コアデフレーターは前年比+3.3%、前月比+0.2%予想となっている。どちらに結果が振れても、米金利は敏感に反応することが予想され、ドルも連れて動くことになるだろう。
12月米消費者態度指数は、速報値は69.4となり市場予想を上回ったが、市場の注目度が高い消費者の期待インフレ率は1年先が+3.1%、5年先は+2.8%となり予想を下回った。PCEが発表された後なこともあり、PCEと同サイドに確報値が振れた場合の方が市場の動きは過敏となりそうだ。
いずれにしろ、債券市場が米東部時間14時(日本時間23日3時)までということもあり、短い取引時間で乱高下になる可能性もあることで、NY時間のポジションマネージメントは注意が必要になるだろう。
・想定レンジ上限
ドル円は、連日レジスタンスにもサポートにもなっていない200日移動平均線142.77円は意識されるが、上値めどは昨日22時半に複数の米経済指標が発表されたときにつけた高値142.98円や節目の143.00円となるか。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目途は、これまでの日通し安値141.87円を下抜けると、14日安値140.97円を一気に目指すか。
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