今週のNY市場は経済指標に注目。先週はダウ平均が0.22%高、S&P500が0.75%高、ナスダック総合が1.21%高となり、主要3指数がそろって8週続伸した。S&P500は2017年以来、ダウ平均も2019年以来の長期連騰を記録した。ダウ平均は12月13日から20日まで6営業日連続で史上最高値を更新し、終値では13日から19日まで5営業日連続で最高値を更新した。S&P500は史上最高値まで0.95%に迫り、終値の最高値までは0.87%で終了した。前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で来年3回の利下げの可能性が示されたことや、インフレ沈静化見通し、米国経済のソフトランディング期待が引き続き支援となった。金曜日に発表された11月個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアPCE価格指数が前月比+0.1%と市場予想の+0.2%を下回る伸びとなり、前年比でも10月改定値の+3.4%から+3.2%に鈍化し、予想の+3.3%も下回った。米連邦準備理事会(FRB)が注目するインフレ指標の鈍化を受けて、CMEのフェド・ウォッチが示す来年3月FOMCでの利下げ確率は前週末の69%から93%に上昇した。
年内最終週の取引となる今週は来年の早期の利下げ観測などを背景に底堅い展開か。主要な企業の決算発表は来年1月中旬までないが、火曜日発表の10月S&Pケースシラー20住宅価格指数、12月ダラス連銀製造業景況指数、水曜日の12月リッチモンド連銀製造業総合指数、木曜日の新規失業保険申請件数、金曜日の12月シカゴ地区購買部協会景気指数などの経済指標が焦点となりそうだ。例年、年末の5営業日と新年の2営業はサンタクロース・ラリーと呼ばれ、株高となる年が多く、史上最高値に迫ったS&P500の高値更新が期待される。一方、今年はダウ平均が年初来で12.79%高となったほか、S&P500が23.83%高、ナスダック総合は43.25%高と大幅に上昇した。相場の過熱感も強まっており、利益確定売りが強まることにも要警戒か。
今晩はクリスマスの祝日のためNY株式市場が休場となります。主要な米経済指標や決算発表はなし。明朝の株式市場に関するニュース等は休信となります。(執筆:12月25日、14:00)
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