連休明け27日の香港市場は反発して始まるか。米連邦準備理事会(FRB)が来年に利下げを3回行うとの見方から前日の米株式相場が上昇しており、香港市場でも投資家が運用リスクを取りやすくなるだろう。26日のNY債券市場で、長期金利の指標となる米10年債利回りは先週末の3.908%から3.899%へとわずかに低下した。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェド・ウォッチが示す来年3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ確率は82%と、早期利下げ転換期待が続いた。
ただ、中東情勢を巡る地政学リスクの高まりが意識され、ハンセン指数の上値が伸び悩む展開があり得る。イスラエル軍のハレビ参謀総長は26日の記者会見で、ガザでのハマスとの戦闘について「あと何カ月もかかる」との見方を示した。紅海で親イラン武装組織フーシが商船への攻撃を繰り返している影響で、原油価格の急上昇が警戒されている。
26日のNY株式相場はダウ平均が反発し、ハイテク株主体のナスダック総合は3営業日続伸した。インフレ沈静化見通しや米国経済のソフトランディング期待を背景に買いが優勢だった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は英金融大手のHSBC(00005)や、ネット株のテンセント(00700)、アリババ集団(09988)、ネットイース(09999)、美団(03690)が香港終値を上回った半面、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)、長江インフラ(01038)が下回って引けた。
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