本日これまでのドル円は141.14円を安値に下げ渋ると、時間外の米長期金利が上昇に転じたことも支えに141円後半まで切り返した。本日は今年最後の取引となる。年末で取引参加者が少なく薄商いのなか、手がかり以上に値動きが大きくなることは引き続き警戒されるが、基本的には手控えムードが強く、ドル円は141円台で膠着感の強い相場展開が見込まれる。
月末・四半期末・年末に向けて欧州通貨やオセアニア通貨など主要通貨に持ち高調整の売りが強まり、ドル円も買い戻しが進む可能性はあるが、米早期利下げ観測を背景としたドル安地合いが続いており、積極的にドル買い・円売りを進める地合いにはなりにくい。米連邦準備制度理事会(FRB)と市場の金融政策修正見通しにズレが大きいままで年末を迎えているが、来週発表される米雇用統計を見極めたいこともあり、積極的な売り買いは手控えられそうだ。
本日の米経済指標は12月シカゴ購買部協会景気指数程度で手がかりは乏しい。ただ、27日には通常であれば市場の反応が鈍い米リッチモンド連銀製造業指数などで動意づいたこともあり、指標結果には一応留意したい。ドル円は米株や米長期金利の動向を眺めながらの動きが想定されるが、債券市場は短縮取引となる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは12カ月移動平均線の142.03円近辺や、日足一目均衡表・転換線142.61円近辺が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは本日これまでの安値141.14円や、28日レンジ38.2%水準となる140.85円近辺が下値めど。
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