【これからの見通し】FOMC議事録でハト派サプライズが再燃するか
今日の注目イベントは日本時間12月14日未明に発表されたFOMC議事録となりそうだ。この時はハト派サプライズとなった。政策金利は予想通りに据え置かれたが、FOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)で、2024年に25bpずつ3回の利下げ見通しが示された。市場の想定を上回る利下げ見通しが示された。さらに、声明では、従来の「必要なら追加利上げを実施」との文言を削除した。利上げについては「その度合いを精査する」との表現にとどめた。
上記の内容を受けて、米債利回りが急低下し、為替市場ではドル安の動きが強まった。ただ、昨年末から年初にかけては、ドル買戻しの流れが続いており、昨日はかなり力強くドルが買われていた。ドル買いが単なる調整にとどまるのか、新たな流れを形成するのか。週末の米雇用統計とともに、きょうのFOMC議事録後の反応が試金石となりそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、トルコの消費者物価指数(12月)と生産者物価指数(12月)、スイスSVME購買担当者景況指数(PMI)(12月)、ドイツ雇用統計(12月)、米MBA住宅ローン申請指数(12/23 – 12/29)、米ISM製造業景気指数(12月)、米JOLTS求人件数(11月)などが予定されている。金曜日の米雇用統計発表を前に、ISMの雇用関連項目や求人件数などにサプライズな結果がみられるかどうかをチェックしておきたい。
発言イベント関連では冒頭の米FOMC議事録が最も注目されるが、その他にはバーキン・リッチモンド連銀総裁の講演も予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
みんかぶ(FX)