【本日の見通し】イベントクリアし、次の方向性探る展開
先週の市場でドル円は一時146円41銭まで上値を伸ばした。注目された米消費者物価指数の強い伸びが材料となった。その後は調整もあってドル安が出たところに、米生産者物価指数が消費者物価指数とは逆に弱く出たことで売りが出て144円台に戻して週の取引を終えた。
5日の雇用統計、11日の米消費者物価指数と強めの数字が続いたが、市場の米利下げ早期開始期待が後退していない。こうした強い利下げ期待がドルを抑える展開。もっとも一時強まった日銀のマイナス金利解除期待について、能登半島地震もあって期待が後退。1月の開始期待がほぼ払しょくされただけでなく、本命とされた4月の解除を期待する動きもやや後退しており、円売りにつながっている。
ドル円はドル安円安の材料交錯でやややりにくい展開。今週はそれほど目立った米指標発表予定もなく、じっくりと次の方向性を探る展開となりそう。
ユーロドルは先週1.09台での推移に終始した。こちらも次の流れを見極める展開。先週末は1.0950前後で引けており、大台超えがやや遠い印象。
ユーロ円は先週一時160円台を付けたが、そのことで上値一服感が出ている。ただ株高の流れが続くと下値が支えられそうで、上下ともに期待感。
ポンドは17日の英消費者物価指数待ちの展開。物価鈍化が鈍いようだと早期利下げ期待後退からのポンド買いが期待される。
MINKABU PRESS 山岡和雅
みんかぶ(FX)