15日のニューヨーク外国為替市場のドル円は、キング牧師誕生日で休場となる中、ナイト・セッションの日経平均先物が3万6170円まで上昇したことなどで、145.94円まで上昇した。ユーロドルは欧州時間に1.0934ドルの安値を付けた後は、欧州中央銀行(ECB)高官らが利下げに慎重な姿勢を示し、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測などから、下げ渋る展開となった。ユーロ円は159.83円まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、リスク選好的な円売りの背景となっているバブル崩壊後の高値を更新中の日経平均株価やマイナス領域に落ち込んだ本邦2年債利回りの動向を眺めながら、昨日上値を抑えた日足一目均衡表・雲の下限145.96円の攻防を見極める展開が予想される。
ドル円は、昨年11月13日の高値151.91円から12月28日の安値140.25円まで11.66円下落した後、先週は146.41円まで上昇して、半値戻しの146.08円を上回った後に144.36円まで反落したものの、昨日は145.94円まで反発した。
昨日のドル円の上値を抑えた一目均衡表・雲の下限145.96円は、本日も同水準に位置しているが、17日は145.92円、18日は145.34円まで下りてくる。
雲の下限が抵抗帯として上値を抑えるのか、それとも、雲を上抜けて、61.8%戻し(151.91円-140.25円)の147.46円を目指すのか注目していきたい。
8時50分に発表される昨年12月企業物価指数は前年比-0.3%と予想されており、2021年2月以来のマイナスに転落することが見込まれている。11月の企業物価指数は前年比+0.3%に留まり、2022年12月の同比+10.6%をピークに11カ月連続で伸び率が縮小していたことで、予想通りならば12カ月連続での伸び率鈍化となる。
日銀のマイナス金利解除観測は、令和6年能登半島地震の影響で4月以降に後退しているが、企業物価指数がマイナスに転落した場合は、さらに先送りされる可能性を高めることになる。
昨日の日本国債の利回りは、日銀の早期政策正常化観測の後退を背景に、新発10年国債利回りは0.55%まで低下し、2年債利回りは昨年7月下旬以来初めてマイナス圏に沈んだ。
市場のコンセンサスは、日銀は、3月の春闘の集中回答を踏まえた4月25-26日の日銀金融政策決定会合でマイナス金利を解除する見込みとなっている。
トレーダーズ・ウェブ