アジア株 上海株は反落、きのうの急反発は政府系ファンドの介入 愛想つかした投資家が買い戻すわけもなく
東京時間11:01現在
香港ハンセン指数 15531.24(+139.45 +0.91%)
中国上海総合指数 2834.58(-11.20 -0.40%)
台湾加権指数 17525.81(+298.02 +1.73%)
韓国総合株価指数 2467.26(+27.22 +1.12%)
豪ASX200指数 7411.50(+65.02 +0.89%)
アジア株は上海を除いて上昇、前日の米株高を好感して買い優勢で始まった。
堅調な米雇用指標やFRB高官の発言を受け米早期利下げ観測が一段と後退している。アトランタ連銀総裁は、最初の利下げは第3四半期(7月-9月)になると予想しているとコメントしている。台湾TSMCが第1四半期に底堅い成長に戻るとの見通しを示したことで半導体セクターの回復期待も高まっている。
一方、中国景気減速懸念は高まっている。
当局は去年の夏から不動産セクターに対する支援策を講じてきたが、その効果はなく不動産投資と新築住宅価格は前回から減少・下落ペースがさらに拡大した。個人消費の落ち込みに長引く不動産不況、出生率過去最少による少子高齢化加速、西側諸国との関係悪化など懸念材料山積み。さらには、中国首相が今年も大規模支援策は必要ないと明言。
投資家は中国市場から撤退し、ETFを通じて日本株に資金を移している。きのうの上海株は一時2.5%近く下げたが、後場に入り下げを急速に縮めプラスで取引を終えた。愛想をつかした投資家が値ごろ感で買い戻したとは思えず。どうやら中国政府系ファンドが下支えのため介入したもよう。ブルームバーグによると、一部ETFの売買代金が18日、153億元と2015年以来最高に上った。
来週は中国政策金利(ローンプライムレート)が公表されるがMLF金利を予想外に据え置いたことから、22日の政策金利も据え置くとの見方が強い。もっとも引き下げたところで、焼け石に水。
上海株は反落。金融やエネルギー関連、生活必需品、不動産が下落している。ただ、下値は限定的。昨日に続き今日も政府系ファンドが介入してくる可能性がある。
香港株は続伸。ネットイースやバイドゥ、美団などハイテク関連の一角が上昇。来週末に中国で春節休暇ラッシュが始まることから、恩恵を受けるとの思惑でカジノや鉄道も買われている。
台湾株は大幅上昇。TSMCの底堅い成長見通しが材料視されており、半導体関連を中心にハイテク株が大幅高となっている。TSMCは4.8%高、およそ2年ぶり高値をつけている。
みんかぶ(FX)