本日のロンドン為替市場では、ポンドが12月英消費者物価指数(CPI)以降の底堅さを維持できるか注目。まずは序盤に発表される同月小売売上高を受けた反応を確かめることになる。ユーロドルも下げ渋っているが、反発力はそれほど強まっていない印象。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁の講演で動意付くことができるか注視したい。
英国の12月小売売上高は前年比では前回からプラス幅を広げる見込みだが、前月比はマイナスに沈むとの予想だ。英経済は今年下期に低迷期を脱して景気拡大との見方は広がりつつあるものの、足もとではまだ心もとない状況ということか。もし前月比が想定以上に弱いとなれば、英CPIの上振れ後のポンド高の流れも止むだろう。ただし対円については、日銀による早期の正常化観測が後退していることもあり、下押しはあくまで調整の範囲に留まりそうだ。
昨日公表された先月14日に開催されたECB理事会の議事要旨では、「インフレは近い将来に再加速する可能性が高いため、警戒が必要」との見解が示された。しばらくの間は引き締め姿勢を維持する必要性が指摘され、市場は今後「しばらくの間」の期間を探ることになりそうだ。
本日講演予定のラガルドECB総裁は先日、夏までに利下げする可能性について述べており、6月会合で0.25%の金利引き下げが有力視されている。ただし同総裁は不確実性についても言及していたため、本日の講演で「利下げについて先走る市場」に釘を刺すようであれば、ユーロが上値を試す局面があるかもしれない。
想定レンジ上限
・ポンド円、ピボット・ターニングポイントの189.53円
・ユーロドル、16日高値1.0951ドル。
想定レンジ下限
・ポンド円、昨日安値187.32円
・ユーロドル、ピボット・サポート2の1.0817ドル
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